健康

日本人の三大死因―「老衰」が第3位に(2年連続)

 2020年6月5日,厚生労働省が「令和元年(2019)人口動態統計月報年計(概数)の結果」を公表しました。人口動態調査は,出生,死亡,婚姻,離婚及び死産の人口動態事象を把握し,人口及び厚生労働行政施策の基礎資料を得ることを目的とした調査です。今回取りまとめた結果は,令和元年(2019年)に日本において発生した日本人の事象について集計しています(図)。

図:主な死因別にみた死亡率(人口10万対)の年次推移(出典:厚生労働省「令和元年(2019)人口動態統計月報年計(概数)の概況」)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 2019年の死因の順位は昨年と同様,第1位「悪性新生物(腫瘍)」,第2位「心疾患(高血圧性を除く)」,第3位「老衰」,第4位「脳血管疾患」,第5位「肺炎」でした。過去4年間の推移(表)をみてみると,「老衰」が第5位から第3位まで増えているのが一目で分かります。

表:主な死因別にみた死亡率(人口10万対)の過去4年推移(出典:厚生労働省「令和元年(2019)人口動態統計月報年計(概数)の概況」)

  第1位 第2位 第3位 第4位 第5位
2019年 悪性新生物 心疾患 老衰 脳血管疾患 肺炎
2018年 悪性新生物 心疾患 老衰 脳血管疾患 肺炎
2017年 悪性新生物 心疾患 脳血管疾患 老衰 肺炎
2016年 悪性新生物 心疾患 肺炎 脳血管疾患 老衰


▶▶前年の記事はこちら▶▶  
 厚生労働省が発行する『死亡診断書記入マニュアル』によると,「老衰」は「高齢者で,他に記載すべき死亡の原因がない,いわゆる自然死」と定義されています。「老衰」が増加した背景には,社会全体の高齢化とともに,治療をおこなうよりも自然な死を受け入れるという考え方の変化もあるのではないかと推測されています。

一覧に戻る

最新記事

このサイトではCookieを使用しています。Cookieの使用に関する詳細は「 プライバシーポリシープライバシーポリシー」をご覧ください。

OK