実例でわかる英語スピーキングテスト作成ガイド

実例でわかる英語スピーキングテスト作成ガイド
著者 小泉利恵 編著
ジャンル 書籍 > 英語教育 > 英語教育
大学テキスト > 英語教育・英会話・実務英語 > 英語教育
出版年月日 2022/01/17
ISBN 9784469246551
判型・ページ数 B5・204ページ
定価 2,420円(本体2,200円+税10%)

内容

生徒の話す力を引き出すスピーキングテスト作成のために

[テスト添削編]では、小中高の実例に則して改善例を対比で提示。[理論編]ではQA形式で、スピーキングテストで測れる力、タスク形式、フィードバックなど詳細に解説。[実例編」では小中高大のレベルに応じた状況設定で、テストの実例を実演動画も交えてわかりやすく提示。

目次

はじめに

第1章 [テスト添削編]スピーキングテストをどう改善するかを学ぼう

1.1 小学校でのスピーキングテスト(ST)
1.2 中学校でのST
1.3 高校でのST

第2章 [理論編]スピーキングテスト作成・実施・返却・結果利用に必要な理論を学ぼう

2.1 スピーキングテスト(ST)と学習評価
 Q1:校内テストと外部テストでは何が違うのか?
 Q2:なぜSTを実施する必要があるのか?
 Q3:ST結果をどのように成績に入れたらいいのか?

2.2 STの作成
 Q4:どんなSTが良いテストなのか?
 Q5:STをどのように作って、どのように使ったらよいのか?
   テスト細目
 Q6:STではどんな話す力を測るべきか?
 Q7:STのタスク形式にはどのようなものがあるのか?
   「制限産出型」と「自由産出型」/「発表型」と「やり取り型」/
   「技能独立型」と「技能統合型」
 Q8:即興で話す力をSTで見た方がよいのはわかるが、自分の生徒たちには難しい。どうしたらよいか?
   実施時期/準備できる部分と即興で行う部分の配分/注意点
 Q9:長期的に考えて、いろいろなタスク形式をどのように選んだらいいのか?
 Q10:教科書を使って評価タスクはどのように作れるか?
    教科書の章末などにあるタスク(課題)を使ったプレゼンテーション/
    教科書のトピックを使ったプレゼンテーション
 Q11:ルーブリックはどのように作るのか?
    評価規準(評価観点)/判定基準/ルーブリック作成時の注意点
 Q12:STの実施方法にはどのようなものがあるのか?
 Q13:発話を録音(録画)して回収する場合、どのような点に注意すべきか?
 Q14:採点は英語母語話者でなくてもきちんとできるのか?
 Q15:どのように採点したらよいのか?
 Q16:採点を他の教員に依頼する時に、どのように依頼したらよいか?
 Q17:ポートフォリオを使って、スピーキングをどのように評価できるか?
 Q18:英語を話すことに対して強い不安感を抱く生徒に対し、STでどのような配慮をすべきか?

2.3 ST後の活動
 Q19:STの結果をどのように生徒にフィードバックしたらよいか?
 Q20:テストの結果をどのように分析したらよいか?

2.4 学習のための評価に向けた手順
 Q21:STを学習に役立つような形で使うには、どのようなことに気をつけたらいいか?
    タスクの指示と手順は明確で、測りたい力を引き出せる形に/生徒が力を示せるような継続的な評価

2.5 コロナ禍における学習評価
2.5.1 対面でのSTが行えない中での評価の在り方
 Q22:スピーキング指導やテストが十分に行えなくても、スピーキングの評価を行った方がよいか。行うとしたら、どのような点に注意すべきか?
    距離をおいた対面授業時/遠隔指導時

2.5.2 ダイナミックアセスメントの考え方
 Q23:ダイナミックアセスメントは評価のために行うか、学習のために行うか?
 Q24:ダイナミックアセスメントはどのように進めていくのか?

2.5.3 コロナ禍でのダイナミックアセスメント―スピーキングの流暢さ向上を例に
 Q25:スピーキングのダイナミックアセスメントではどのような介入ができるか?
 Q26:流暢さを高める活動は,対面授業・遠隔指導のどちらで行うべきか?
 Q27:コロナ禍では,ダイナミックアセスメントのための活動を、対面と遠隔でどのように組み合わせることができるか?
 Q28:ダイナミックアセスメントではどのような評価観点を用いるべきか?

第3章 [実例編]小中高大でのスピーキングテストの実例を見てみよう

3.1 宮城県石巻高校での年間を通したスピーキングテスト(ST)
   指導方針/評価方針
3.1.1 ST具体例
【状況1】音楽や人物について話し合う
     (弱い制限産出型。やり取り[ペア型会話]型。即興型。技能独立型)
    *以下の類似例はQR資料にて提供
     【類似例1】提案されたゲームについて話し合う
     (弱い制限産出型。やり取り[グループ型会話]型。一部準備型。技能独立型)
     【類似例2】人の動きがある写真について話し合う
     (弱い制限産出型。やり取り[ペア型会話]型。即興型。技能独立型)

【状況2】Show & Tell形式で好きなものを紹介する
     (弱い制限産出型。発表型。準備型。技能独立型)

【状況3】職業の長所と短所について情報を伝え合う
     (自由産出型。やり取り[グループ型会話]型。一部準備型。技能独立型)
    *以下の類似例はQR資料にて提供
     【類似例】身近な話題や抽象的な話題について意見を交換する
     (弱い制限産出型。やり取り[グループ型会話]型。即興型。技能独立型)

【状況4】地元の観光地について情報と意見を伝える
     (自由産出型。発表型。準備型。技能独立型)

【状況5】教科書から学んだことや自分の考えを説明する
     (弱い制限産出型。やり取り[教員との会話]型。一部準備型。技能統合型)

【状況6】ディベートで意見を述べ合う
     (自由産出型。やり取り[ペア型会話]型・即興型。技能独立型)

【状況7】グループで行ったアンケート集計を発表する
     (自由産出型。発表型。準備型。技能独立型)

3.1.2 年間を通して行う石巻高校における3学年のSTの特徴

3.1.3 テストに対する生徒と教員の反応―アンケート調査から

3.2 栃木県立宇都宮南高校での年間を通したST
3.2.1 ST具体例
【状況1】身近な話題について話し合う
     (自由産出型。やり取り[教員との会話]型。即興型。技能独立型)

【状況2】教科書の内容に基づいて意見を述べる
     (弱い制限産出型。発表型・やり取り[教員との会話]型。準備型。技能統合型)

【状況3】好みや考えを伝え合う
     (自由産出型。やり取り[グループ型会話]型。一部準備型。技能独立型)

【状況4】ロールプレイの設定で考えを述べ合う
     (弱い制限産出型。やり取り[ペア型会話]型。準備型。技能独立型)

3.2.2 年間を通して行う宇都宮南高校のSTの特徴

3.2.3 テストによって得られたアンケート結果

3.3 様々な校種でのST
3.3.1 小学校のST
【状況1】意外な人No.1!を発表する
     (弱い制限産出型。発表型。準備型。技能独立型)

【状況2】カフェテリアで注文する
     (弱い制限産出型。やり取り[教員との会話]型。即興型。技能独立型)

【状況3】夏休みにしたいことについて会話をする
     (弱い制限産出型。やり取り[教員との会話]型。即興型。技能独立型)

【状況4】自分の夢について話す
     (弱い制限産出型。やり取り[グループ型会話]型。準備型。技能独立型)

【状況5】昨日の夕食で食べたものについて会話をする
     (弱い制限産出型。やり取り[教員との会話]型。即興型。技能独立型)

【状況6】レストランで注文する
     (弱い制限産出型。やり取り[ペア型会話]型。即興型。技能独立型)

3.3.2 中学校でのST
【状況】身近な話題について、情報を伝え合う
     (自由産出型。やりとり[教員との会話]型。即興型。技能独立型)

3.3.3 高校での例
【状況1】授業のポスト活動として、自分の好きなLove Songを紹介する
     (弱い制限産出型。発表型。準備型。技能統合型)

【状況2】外国人旅行客に薦めたいものを述べる
     (弱い制限産出型。発表型。準備型。技能統合型)

3.3.4 大学での例
◎CEFR-Jに基づくやり取りタスク―東京外国語大学他での実践
【状況1】店員に間違いを丁寧に伝え、交渉をする
     (自由産出型。やりとり[教員との会話]型。即興型。技能独立型)

◎発表(絵描写)タスク―会津大学他での実践
【状況2】絵を描写する
     (自由産出型。発表型。即興型。技能独立型)

◎技能統合型のタスク―弘前大学での実践
【状況3】論文を読み、その内容を要約する
     (自由産出型。発表型。準備型。技能統合型)

【column】
column1: コロナ禍でスピーキングテスト(ST)はどのように行われているか?
column2: STの録音・録画や編集を行うときの技術的な注意点は?
column3: 教室内STへテクノロジーはどう応用できるか?
column4: 校内STは他国の入試や卒業試験にどのように取り入れられているか?(3ヶ国の例から)
column5: 大規模STはどのように運用されているか
     Q1:大規模STにおいてタスクはどのように作成されているか?
     Q2:大規模STにおいてルーブリックはどのようになっているか?
     Q3:大規模STではどのように採点者トレーニングが行われているか?

引用文献
索引
執筆者一覧

関連書籍
Related Books

ジャンル