男性も女性も知っておきたい妊娠・出産のリテラシー

「精子・卵子の老化」を超えて

男性も女性も知っておきたい妊娠・出産のリテラシー
著者 齊藤英和
杉森裕樹
ジャンル 書籍 > 保健・健康 > 健康一般・健康科学・健康文化
大学テキスト > 保健・健康教育
出版年月日 2018/11/22
ISBN 9784469268539
判型・ページ数 四六・234ページ
定価 1,870円(本体1,700円+税10%)

内容

妊活に必要なのはリテラシー!

一般に、加齢に伴い男性も女性も妊孕性(妊娠しやすさ)が低下する(いわゆる「精子の老化」「卵子の老化」)。ところが、日本で不妊治療を受けている方々において、こうした事実を知らないことが多い。本書では、健康・安全な妊娠・出産に必要な科学的に正しい知識をわかりやすく解説する。

目次

はじめに

第1章 「卵子の老化」をめぐる取材から(牧本真由美)
 1 「卵子の老化」の衝撃
 2 理解が社会を変える
 3 第三者が関わる治療
 4 どんな立場の人も生きやすい社会をつくるために

第2章 中学・高校生のうちに知っておきたい妊孕性に関する知識(鴨下桂子)
 1 不妊予防の活動の原点
 2 「ライフキャリアを考える講義」の実際
 3 不妊予防の活動から見えてきたこと

第3章 不妊治療の現場にいる産婦人科医の視点から情報発信のあり方を考える(杉本公平)
 1 はじめに――産婦人科医への道を選んだ理由
 2 不妊治療の現場から
 3 これからの情報発信のあり方――治療終結の向こう側

第4章 男性不妊について知っておきたい知識(岡田 弘)
 1 はじめに――巷には、情報があふれている
 2 男性不妊の現状
 3 男性不妊外来では何をするのか
 4 男性不妊の治療
 5 男性不妊に関する最近の話題

第5章 適切な意思決定をする上で必要な、正しい知識獲得の重要性(前田恵理)
 1 はじめに――求められる、家族形成に関する意思決定能力
 2 情報の入手と理解――妊孕性に関する医学的知識
 3 妊孕性に関する医学情報の活用
 4 妊孕性に関する医学情報は、家族形成に関する意思決定や行動を変えるか

Column ヘルスリテラシー――あなたに適した選択をおこなうために(須賀万智)
 ●私たちに求められているヘルスリテラシー
 ●健康情報を活用するために
 ●あなたに適した選択をおこなうために

第6章 次世代の健康を守る「成育予防医学」のすすめ(小橋 元)
 1 はじめに
 2 従来教えられていたはずの「妊娠に適した年齢」
 3 捨ててはいけない「昔からの常識」
 4 個人のライフプランと社会のライフサポートの重要性
 5 「子どもファースト」の考え方
 6 次世代の健康は親になる前から――「成育予防医学」とは
 7 「健康引き出し」をもつ保育士・教師の養成を

第7章 「産むと働くの授業」の実践から(白河桃子)
 1 はじめに――「産むと働くの授業」のきっかけ
 2 「産むと働くの授業」をおこなう際の留意点
 3 「産むと働くの授業」の実際
 4 まとめ――「産むと働くの授業」のこれから

第8章 「ライフプラン」という言葉に対するモヤモヤ感(宋 美玄)
 1 はじめに
 2 「卵子老化元年」
 3 「ライフデザイン」という言葉への違和感
 4 「自己責任」としないために必要な視点

第9章 多数派でない家族たちの縛られない生き方(武藤香織)
 1 はじめに――多数派ではない生き方に注目しよう
 2 結婚規範は根強いが、結婚を選択しない人も増えている
 3 一人親世帯と収入の格差
 4 姿が見えにくい「ステップ・ファミリー」
 5 婚外子差別、ようやく撤廃へ
 6 結婚以外の枠組みを――市民パートナーシップという考え方
 7 家庭を求めている子どもたちの親になること
 8 まとめ――多数派を降りる生き方

第10章 未婚化・晩婚化・非婚化の社会(安藏伸治)
 1 少子化の推移と今後の状況
 2 少子化の主因
 3 未婚化・晩婚化・非婚化社会の少子化対策

おわりに
参考文献
執筆者一覧

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