パラノイドの帝国

アメリカ文学精神史講義

新刊
パラノイドの帝国
著者 巽孝之
ジャンル 書籍 > 英米文学・英米文化 > 英米文学
出版年月日 2018/11/08
ISBN 9784469246209
判型・ページ数 四六・258ページ
定価 本体2,200円+税

内容

アメリカは陰謀論が大好き

★刊行記念イベント「巽孝之先生×森本あんり先生 トーク&サイン会」
 11/21(水)19:00~東京堂書店神田神保町店にて開催! 詳細・お申し込みは東京堂書店HPへ。


「反知性主義」と並ぶアメリカ精神史のキーワード「パラノイド」(陰謀論)。赤狩りや反テロ戦争に典型的に表れるこの病的傾向こそが文学の豊穣をもたらしてきたのではないか。ピンチョン、ディック、ブラッドベリ、ディレイニー、エリクソンなど多様な作家たちの作品を紹介し、トランプ以降の時代の表現の可能性を展望する。

目次

はじめに――二一世紀エンサイクロペディアのために

序章 パラノイド・ナラティヴの精神史――ホフスタッターから始まる
 1 リチャード・ホフスタッターの復権
 2 『アメリカ政治におけるパラノイド・スタイル』を読み直す
 3 ディックとピンチョンの遁走曲

第一章 愚行のパラドックス――テイラー、ゴールドウォーター、トランプ
 1 魔弾の射手再び
 2 共和党の耐えられない軽さ
 3 愚行のパラドックス

第二章 感電するほどの墓碑銘を――メルヴィル、ブラッドベリ、ヘミングウェイ
 1 魔女たちの末裔
 2 モビイ・ディック連続体
 3 ブラッドベリ・マシーン

第三章 宇宙アパッチ族――ニール・ブロムカンプ『第9地区』論
 1 サイバーパンク新世紀
 2 『第9地区』再訪
 3 エイリアン・アパッチ降臨
 4 南アフリカSFの詩学

第四章 空から死神が降ってくる――ラヴクラフト、アンダーソン、村上春樹
 1 ラヴクラフト、またはカッサンドラ・コンプレックス
 2 アンダーソンの『マグノリア』とファフロツキーズの記憶
 3 村上春樹の『海辺のカフカ』に見る超自然と脱自然

第五章 惑星思考のスラップスティック――オールディス、筒井康隆、シェリー・ジャクソン
 1 カトリーナの眼
 2 「リトル・ボーイ再び」の系譜学
 3 日米作家の環太平洋的想像力

第六章 都市は準宝石の螺旋のように――サミュエル・ディレイニー『ダールグレン』論
 1 ディレイニーの作り方――人と作品
 2 ベローナ観光案内――マルチプレックス都市
 3 では「ダールグレン」とは何か?
 4 同時代評価からオフ・ブロードウェイまで
          
第七章 モンローは誘惑する――トルーマン、ケネディ、ボラーニョ
 1 モンロー・ドクトリンの二〇世紀
 2 トルーマン・ショウの瞬間――『ナイアガラ』と戦争神経症
 3 百年以上の孤独――『悪の法則』と神聖恐怖症
 4 ボーダー・ナラティヴの起源

第八章 災害狂時代――トウェイン、バラード、ロビンスン
 1 マーク・トウェインの「戦争の祈り」
 2 エコ・テロリズムの言説空間――バラード、ロビンスン、クライトン
 3 カタストロフィリアの詩学は可能か?

終章 内乱の予感――エル=アッカド、ウィンズロウ、エリクソン
 1 米墨戦争/南北戦争再び
 2 中東と中米のはざまで――ボーダー・ウェスタンの消息
 3 スティーヴ・エリクソンのポスト・トランプ小説『シャドウバーン』

おわりに――二〇一七年の瞬間

参考文献
索引

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