理論と実践で学ぶサッカーコーチング

理論と実践で学ぶサッカーコーチング
著者 中山雅雄 編著
ジャンル 書籍 > スポーツ技術・トレーニング・コーチング > サッカー
出版年月日 2018/09/10
ISBN 9784469268485
判型・ページ数 B5・192ページ
定価 2,640円(本体2,400円+税10%)

内容

コーチに必要とされるサッカーの教養を凝縮

サッカーコーチには常に学びが求められる。本書では、サッカーの文化や社会・歴史的な背景を押さえた上で、競技の特性やプレーの原則、戦術や技術の基礎を学ぶ。また、各種育成年代のコーチングから、ゲーム分析、フィジカルトレーニング、学校体育におけるサッカー、地域クラブのマネジメント、スポーツ科学からみたサッカーについて、それぞれの専門家がわかりやすく解説する。

目次

はじめに

第1章 サッカーの文化・社会・歴史

1.サッカーの魅力
 1 物を蹴るという行為
 2 サッカーのシンプルさ
 3 世界各国のサッカー観
 4 南米のサッカー観
 5 世界につながる地元クラブ
 6 サッカーの魅力とは

2.サッカーと社会
 1 海外のケース
 2 サッカーと地域
 (1)原点としての地域
 (2)わが国におけるスポーツと地域
 (3)Jリーグと地域
 3 サッカー選手のキャリアと社会
 (1)セカンドキャリア問題の背景
 (2)社会的な存在としてのサッカー選手
 
3.サッカーの歴史
 1 サッカーの歴史を知る意味
 2 サッカーの起源
 (1)古代中国の「蹴鞠」
 (2)近代サッカーの誕生
 3 ワールドカップの歴史
 (1)ワールドカップのはじまり
 (2)独裁者ムッソリーニのイタリア
 (3)世界チャンピオンを決めるにふさわしい大会へ
 4 日本におけるサッカー
 (1)日本サッカーのはじまり
 (2)学校中心の普及と発展
 (3)プロサッカーのはじまり

4.ルールと戦術の歴史
 1 1863年のルール
 2 オフサイドルールの思想
 3 プロフェッショナルプレーヤーの出現とゲームの効率化、合理化
 4 システムの移り変わり
 (1)「ドリブル攻撃」を支えたシステム――FW9人の時代
 (2)「パス攻撃」を支えた「長寿のピラミッド」システム
 (3)ハーバード・チャップマンの革命「WMシステム」
 (4)4-2-4システムから4-3-3システムへ
 (5)トータル・フットボールの時代――4-4-2システム
 (6)ウイング・バッグの登場
 (7)ワン・トップからゼロ・トップへ

第2章 サッカーの特性と競技力

1.サッカーの特性とプレーの原則
 1 サッカーの特性と発展
 2 サッカーのゲームの構造
 3 プレーの原則
 (1)シュート
 (2)「突破」対「ディレイ」
 (3)「厚み」対「厚み」
 (4)「幅」対「集中」
 (5)「活動性」対「バランス」
 (6)攻撃での「即興性」と、守備での「自制」
 4 エリアでのプレーの原則
 (1)コートの横の3分割
 (2)サイドエリアからのプレーの原則
 5 全体と部分

2.戦術の基礎
 1 戦術に関わる要因
 2 サッカー選手に求められる基本能力
 3 個人戦術
 (1)攻撃
 (2)守備
 (3)切り替え
 4 グループ戦術
 (1)攻撃
 (2)守備
 (3)切り替え
 5 チーム戦術
 (1)攻撃:ダイレクトプレーとポゼッションプレー
 (2)守備:プレッシングとリトリート
 (3)切り替え
 6 リスタート(セットプレー)

3.技術・戦術の向上
 1 時間をかけて取り組む
 2 サッカーにおける技術とは
 (1)ボールテクニック
 (2)ボールなしのテクニック
 (3)技術のトレーニングの留意点
 3 GK(ゴールキーパー)の技術
 (1)ボールテクニック
 (2)ボールなしのテクニック
 4 戦術とは
 (1)戦術が進歩するのか、選手が進歩するのか?
 (2)サッカーのゲーム戦術の極論

4.競技力の向上
 1 サッカーの楽しさ
 2 変化するものと変化しないもの
 (1)変化するものをいかに意図的に変えるか
 3 知性と創造性
 (1)サッカーにおける知性
 (2)サッカーにおける創造性
 4 競技力の向上
 (1)フランスでの光景
 (2)競技力を高めるために

第3章 サッカーのコーチング

1.コーチングの基礎理論
 1 指導者の役割
 2 現状を知り、目標を設定する
 3 サッカーはサッカーをすることで上達する
 4 注意深く組み立てられた練習
 5 さまざまなコーチング法
 6 やる気を高める
 7 試合と練習が選手を育てる
 8 スポーツだけでは人は育たない

2.コーチングの実践
 1 コーチは必要か
 2 コーチングの真髄
 (1)コーチングのオリジナリティー
 (2)コーチングの芸術性
 3 コーチングの心得
 (1)コーチは選手から多くを学ぶ
 (2)選手の判断力を養う
 (3)トレーニングは表裏一体
 (4)自動車文化とサッカー文化の共通点
 (5)人と人との関わりの中で
 (6)サッカーを楽しむ

3.コーチングの方法
 1 ピッチでのコーチの役割
 2 ゲームにおけるコーチング
 (1)ゲームでのコーチング
 (2)ゲーム中の分析
 (3)ゲーム後の分析
 3 トレーニングにおけるコーチング
 (1)プランニング
 (2)トレーニングの種類
 (3)条件付けのトレーニング

4.育成年代のコーチング
 1 全体像を捉える
 (1)6歳以下(幼児)
 (2)8歳以下(小学校1、2年生)
 (3)10歳以下(小学校3、4年生)
 (4)12歳以下(小学校5、6年生)
 (5)15歳以下(中学生)
 (6)18歳以下(高校生)
 2 育成年代で勝つことの意味、意義

5.ゲーム分析
 1 ゲーム分析とは
 (1)ゲーム分析での2つの視点
 2 ゲーム分析の方法
 (1)ゲーム分析を行う際の注意点
 (2)ゲーム分析とデータ
 (3)ゲーム分析の実際
 3 ゲーム分析の活用
 (1)データ・数字の活用
 (2)映像の活用

6.サッカーのフィジカル
 1 サッカーのフィジカルとその評価
 (1)サッカーのパフォーマンスとフィジカル
 (2)サッカーのフィジカルパフォーマンスと体力・運動能力
 (3)フィジカルパフォーマンスと体力・運動能力の評価
 2 サッカーのフィジカルトレーニング
 (1)有酸素性トレーニング
 (2)無酸素性トレーニング
 (3)パワートレーニング
 3 まとめ

第4章 サッカーと学校・クラブ・科学

1.学校体育でのサッカー
 1 ゲームを中心とした授業の組み立て方、考え方
 (1)運動課題のあり方
 (2)ゲームから逆算した授業構成
 (3)子どもたちを夢中にさせる教師の仕掛け
 2 小学校、中学校でのサッカー
 (1)学校でのサッカーの取り扱い
 (2)教材としてのサッカー
 (3)教師から見たサッカー
 3 体育と運動部活動との違い
 (1)サッカーが好きでない子どもがいる体育
 (2)運動部活動の意義

2.クラブマネジメント
 1 学校スポーツからクラブスポーツへ
 (1)なぜ変化してきたのか?
 (2)ドイツ型スポーツ振興政策とJリーグ
 2 クラブの形態と事業展開戦略
 (1)サッカークラブ運営形態の分類
 (2)法人格
 (3)発展をめざすクラブの事業戦略
 3 クラブが行っている事業
 (1)スポーツ指導プログラム(普及活動・育成チーム・イベントの開催)
 (2)総合型地域スポーツクラブ
 (3)スポーツ環境の整備(グラウンドやクラブハウスの整備、施設管理業者との事業提携)
 (4)ホームゲームの開催
 (5)スポーツツーリズム(イベントの招致・大会の開催)
 (6)物品販売事業
 4 クラブマネジメントに欠かせない視点
 (1)一般の事業会社との相違
 (2)ステークホルダーマネジメント

3.サッカーと科学
 1 はじめに
 2 ボールを飛ばす技術の科学
 (1)キックの科学
 (2)ヘディングの科学
 (3)ボールを受ける技術の科学
 (4)ボールを運ぶ技術の科学
 (5)状況判断の科学
 (6)サッカー用具の科学・技術
 3 まとめ

おわりに
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