ほんとうに危ないスポーツ脳振盪

ほんとうに危ないスポーツ脳振盪
著者 谷諭
ジャンル 書籍 > スポーツ科学 > 医学・療法
出版年月日 2016/08/20
ISBN 9784469267990
判型・ページ数 四六・176ページ
その他の情報 2色刷
定価 1,650円(本体1,500円+税10%)

内容

誤解していませんか? 脳振盪はとても危険です!

ほんとうの症状や危険性を医者でさえよく理解していない場合があるという脳振盪。いったんわずらってしまうと生命や人生に大きな影響がおよぶ。近年、プロスポーツの世界でも、正しい対処法を確立すべきだという機運が高まっている。本書では、現場で役立つ実践的な対処法や予防方法などを解説する。

目次

はじめに スポーツで頭を打つのがなぜ危険なのか?

脳振盪の5つの症状
 1 意識を失う
 2 健忘、記憶障害
 3 頭痛
 4 めまいやふらつき
 5 性格の変化、認知障害
脳振盪の危険性を広めていく

第1章 スポーツにおける頭のケガと脳振盪

授業・クラブ活動・レジャーでの脳振盪
スポーツによる頭のケガの特徴
スポーツでの頭のケガで危ないこと
脳振盪を繰り返すことによって起こる症状
 1 急性脳膨張
 2 脳振盪後症候群
 3 慢性外傷性脳症
繰り返さないようなルールをつくる
脳振盪の繰り返しで怖いのは慢性外傷性脳症
止めてもプレーし続ける選手
競技だけが人生ではない
繰り返すと命が危険にさらされる

第2章 脳振盪の危険性&その見分け方

脳振盪が危ない3つの理由
頭が揺すられると脳はどうなるのか
脳振盪の危険性の特徴
脳振盪後も動けるときが危険
意識障害を見分ける
4パターンある意識障害の経過
健忘を見分ける
運動障害、感覚障害を見分ける

第3章 いろいろなスポーツで起きる脳振盪

動き始めた各スポーツ団体
 柔道
 ラグビー
 アメリカンフットボール
 ボクシング
 サッカー
 野球
 ウィンタースポーツ(スノーボード・スキー・アイスホッケー・フィギュアスケート)

第4章 脳振盪を起こしたときにすべきこと

様子を見るより、すぐ病院へ
搬送前に確認すること
担架に乗せる方法
 ログロール法1(選手が仰向けの場合)
 ログロール法2(選手がうつぶせの場合)
 リフトアンドスライド法
CTスキャンよりMRIを
脳振盪後のプレーへの復帰過程と復帰プログラム
24時間は安静に

第5章 スポーツ指導者・スポーツをする子供の保護者が知っておくべきこと

指導者や親がやっておくべきこと
 1 現場責任者を決めておく
 2 医療機関をあらかじめ決めておく
 3 医療機関に連絡をとる
 4 ケガ人の搬送手段を決めておく
脳振盪になったらプレーさせない
脳振盪の予防のために① ヘルメットやマウスガード
脳振盪の予防のために② 体調不良のとき
頭をケガしたときの10か条
脳振盪の後遺症
グレー状態ならプレーさせない

本書のまとめ――10の提言

 1 頭をぶつけなくても、脳のケガはある
 2 倒れた選手はすぐサイドラインへ
 3 血が出た場合の処置
 4 変な症状があったら脳振盪を疑う
 5 意識消失・健忘があったら病院へ
 6 打撲後は何度も頭痛や吐き気の確認をチェック
 7 帰宅後24時間は、1人にしない
 8 24時間は休み、症状がなくなってから段階的に復帰する
 9 いつまでも頭痛が続くなら、もう一度頭の検査を
 10 頭蓋内にケガを負ったら、競技復帰は原則禁止

おわりに――東京オリンピック・パラリンピックに向けて

参考文献・資料

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