「坊っちゃん」の通信簿

明治の学校・現代の学校

「坊っちゃん」の通信簿
著者 村木晃
ジャンル 書籍 > 日本語・日本文学・日本語教育・国語教育 > 日本文学
出版年月日 2016/04/30
ISBN 9784469222487
判型・ページ数 四六・248ページ
定価 1,870円(本体1,700円+税10%)

内容

坊っちゃんは、実は高学歴者で無免許教師?

『坊っちゃん』には、自らも教員だった漱石の現場感覚が息づいている――。「学校小説」としての『坊っちゃん』の、知られざる意外な実態、そして現代にも通じる教育問題の数々。教職歴三十余年、教職を目指す若者を指導する著者が縦横に、軽妙に語り尽くす全10章!

目次

はじめに

序章 清とピグマリオン
 その一 清と坊っちゃんの不思議な関係
 その二 清は「ピグマリオン」?
 ◆『マイ・フェア・レディ』の原作

第一章 坊っちゃんは高学歴者
 その一 坊っちゃんが学んだ明治時代の学校
 その二 坊っちゃんの出身校「ある私立の中学校」
 その三 坊っちゃんが通った「物理学校」
 その四 私立の学校にかかる費用
 ◆教育格差社会日本

第二章 免許が要らない時代の先生たち
 その一 坊っちゃんは無免許先生?
 その二 漱石も教わった士族の先生たち
 その三 先生の月給物語
 ◆現代先生の新免許制度

第三章 坊っちゃんも現代先生も多忙なのだ
 その一 坊っちゃんの一日
 その二 現代先生と漱石先生の実情
 ◆休憩時間と先生

第四章 坊っちゃんの時代の遠足・運動会・修学旅行
 その一 遠足と運動会は同じもの
 その二 大学と小学校の運動会
 その三 修学旅行の今昔
 ◆修学旅行も変わった!

第五章 バッタ事件と宿直というお仕事
 その一 宿直というお仕事の由来
 その二 宿直で殉職された先生たち
 その三 温泉に行く坊っちゃん
 ◆「夜の語り場」はどこに

第六章 学士様赤シャツはスゴイ
 その一 冤罪? 「赤シャツ犯人説」
 その二 学士という「学位」
 その三 学士様になるまでの長い長い道のり
 ◆「星の数ほど」いる平成の学士

第七章 坊っちゃんは、ダメ教師なのか
 その一 坊っちゃんを授業評価する
 その二 坊っちゃんは指導力不足教員?
 その三 漱石「僕は山嵐や坊っちゃんを愛し候」
 ◆漱石先生への授業評価

第八章 「先生ぽさ」と山嵐のジレンマ
 その一 アイスマンの解凍
 その二 教師の類型
 その三 ヤマアラシのジレンマ
 ◆数字で表す心の距離

終章 坊っちゃんのキャリア
 その一 一か月で退職する坊っちゃん
 その二 「たまたま」キャリアのお話
 その三 坊っちゃんのキャリアと清
 ◆キャリア教育 四つの能力

引用・参考文献
あとがき

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