イギリス教育の未来を拓く小学校

「限界なき学びの創造」プロジェクト

内容

なぜ最低評価の公立校が最優秀校になれたのか?

イギリスを代表する学校へ変貌を遂げたロックザム校。その背景には、個々人の能力を固定的なものとしてとらえない「限界なき学び」という哲学があった。本書は、ケンブリッジ大学で研究されてきたこの哲学が、新任校長アリソン・ピーコックや教師たちのもと、どのように実践されたのかを同大学の研究チームが調査・研究したものである。

目次

まえがき
謝辞
訳者まえがき

第1章 成長への新たな指針
 時代の流れに逆らう:研究の前提とするもの
 もう一つの方法があること
 次へのステップ:限界なき学びの創造
 物語の展開

第2章 基礎を築く
 ありし日のロックザム校
 サークル・グループ・ミーティング
 ラーニング・レビュー・ミーティング
 専門領域チーム
 学校全体の継続的な専門職開発
 学習を生き生きとさせる
 結論

第3章 学びへの自由を広げる
 選択の機会を与える
 子どもたちの声を聴く
 共に学ぶこと
 開かれたカリキュラムの経験
 子どもたちに自分の学びを評価させる
 学びへの自由を広げる

第4章 学びの人間関係を再考する
 挑戦、調和そして「ナチュラル・バランス」
 共通の理解に向けて
 受容の構築とその伝達
 共感することの大切さ
 確固とした目的を維持する
 つながりを結ぶ

第5章 学びを第一に:学校全体で学びの文化を創造する
 学校全体で学びの文化を構築する際のリーダーシップの役割
 安定した環境
 優れた学習者としての専門職共同体を創る
 すべての人が学校の学びの文化に関わる
 道徳的要請

第6章 集団的行動がもつ力
 学ぶ力を変容する力
 学校改善に向けた特徴的なアプローチ
 現実的関連性、応用可能性、そして示唆
 待ち受ける未来:ここからどこへ向かうのか
 最後に

参考文献
資料A:固定的な能力観はどのように学習を制限しているのか。調査から得られた示唆
資料B:研究の方法
資料C:IQと「知能」に関する概念の再考

日本語版付録
 訳者解説
 イギリスの学校制度を理解するための用語解説
 イングランドの学校系統図
 イングランドのナショナル・カリキュラムの構成
 訳者あとがき

索引

ジャンル