しなやかなこころをはぐくむ こころのスキルアップ教育の理論と実践 DVD付

しなやかなこころをはぐくむ こころのスキルアップ教育の理論と実践 DVD付
著者 大野裕 編著
中野有美 編著
認知行動療法教育研究会
ジャンル 書籍 > 保健・健康 > カウンセリング・ケア
出版年月日 2015/02/10
ISBN 9784469267716
判型・ページ数 B5・192ページ
その他の情報 DVD付
定価 2,640円(本体2,400円+税10%)

内容

「認知行動療法」を学校で活用する

本書は、認知行動療法を教室(授業および日常生活)および保健室や相談室で活用することで、子どもたちの「こころの力」を引き出し、はぐくむためのエッセンスが盛り込まれています。“しなやかなこころ”とは、1つの考え方にとらわれずに、現実に目を向けていろいろな可能性を考えられるようになるこころです。

目次

はじめに


第 Ⅰ 部 こころのスキルアップ教育を支える理論―認知行動療法のエッセンス―


 第1章 認知行動療法を用いたこころの整理法

 1 認知行動療法とは
 2 認知行動療法の原理
「気分」は「考え(自動思考)」の影響を受ける
「できごと」「考え(自動思考)」「気分」をつかまえる
同じ状況に直面しても、気分や考えは人それぞれ
こころの力を取り戻す
 3 コラム法によるこころの整理
コラム法とは
コラム法の具体的な手順
こころのクセ
コラム法を活用するためのサポート
 4 「行動」と「気分」、「考え」との関係
「行動」も「気分」や「考え」とつながっている
「気分」に対する「考え」の影響、「行動」の影響

 第2章 問題を見極め解決していくプロセス

 1 問題解決技法とは
 2 問題解決技法の活用
 3 問題解決技法を活用するメリット

 第3章 怒りへの向き合い方

 1 怒りに関係する考えと行動
怒りに関する先入観
怒り感情が引き起こすからだの生理的な反応
 2 怒りへの対処プロセス
怒りに向き合い、処理するためのコツ
 3 怒りへの対処の実践

 第4章 相手を思いやり、自分を大切にするコミュニケーション

 1 コミュニケーションパターンの把握
対人関係には法則がある
相手への対応の仕方を変えることが、関係のあり方の変化の第一歩
 2 友好的な関係をはぐくむコミュニケーションのとり方
友好的な関係の基礎は安心感
相手の気分に寄り添う、感謝の気持ちを言葉で伝える
 3 目的のない会話を続けるための工夫
相手が続けて話したくなる返答の仕方
開かれた質問をこころがける
 4 自分の意見や要望を伝えるためのコミュニケーションのとり方
相手に自分の意見や要望を伝えるときの3つの話し方
アサーティブな対応の組み立て方
より簡単にアサーティブな対応を導き出す方法
 5 アサーティブな対応の難しさ
アサーティブに対応することを難しくさせている「考え」
常に自分の意見を主張すればよいというものでもない
 6 怒り感情との関係
アグレッシブな対応は自分の怒りを相手にぶつけることになる
ノン・アサーティブな対応による怒りの蓄積
アサーティブな対応をするために怒りは横に置いておく


第 II 部 こころのスキルアップ教育の実践―認知行動療法の学校での活用―


 第5章 こころのスキルアップ教育プログラム

 こころのスキルアップ教育プログラムとは
プログラムの内容構成
授業を実践するに当たって
実際に授業を受けた子どもたち、授業を実践した先生方の感想
 単元1 こころを整理するスキル
指導案1 できごと・考え・気分をつかまえる
指導案2 友達の悩みを整理する(1)
指導案3 友達の悩みを整理する(2)
指導案4 自分の悩みを整理する
 単元2 問題解決のスキル
指導案5 クラスの問題に取り組む
指導案6 自分の問題に取り組む
 単元3 怒りに向き合うスキル
指導案7 怒りって何だろう
指導案8 怒りと付き合う
 単元4 コミュニケーションスキル
指導案9 「ノー」と言えないとき
指導案10 アサーションのスキルを学ぶ
 単元5 こころのスキルアップ教育のまとめ
指導案11 学んだことを劇で表現する

 第6章 こころのスキルアップ教育プログラム特別支援学級編

 特別支援学級編とは
特別支援学級向けに工夫した点
プログラムのねらいと内容構成
指導案1 みんなと仲良くなろう
指導案2 6コマまんがをつくろう
指導案3 みんなで写真を撮ろう(1)
指導案4 みんなで写真を撮ろう(2)

 第7章 認知行動療法の手法を活用した保健室での子どもとの関わり

 1 保健室での子どもとの関わりに活用するメリット
保健室での活用を考えたきっかけ
子どもの気持ち(気分や考え)に注目した関わり
より適切な対応が可能な次の相手に“つなぐ”という役割
 2 こころがつらくて保健室に訪ねてきた子どもとの関わり方
子どもが体験した気分に注目して話を聴く
その気分とともにある子どもの考えを把握する
 3 次の相手に“つなぐ”ために必要な情報
 4 子どものこころを“見守る”保健室の役割

 第8章 認知行動療法の手法を活用した学校での相談活動

 1 学校での相談活動に活用するメリット
スクールカウンセラーに認知行動療法を紹介しようと思ったきっかけ
相談室の役割と認知行動療法
コラム法を活用した相談活動のすすめ
 2 コラム法を活用した相談活動の実践のために
5つのコラム
 3 それぞれのコラムを活用した相談活動
 4 子どものこころを“整える”相談室の役割

おわりに
付録 7つのコラム/5つのコラム
付属DVD 授業で使用する掲示物・配布物のデータ/指導案1の模擬授業ハイライト映像/リーフレット

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