スポーツルールの論理

スポーツルールの論理
著者 守能信次
ジャンル 書籍 > スポーツ科学 > 文化論・人類学
大学テキスト > 体育・スポーツ > 一般教養
出版年月日 2007/07/10
ISBN 9784469266382
判型・ページ数 四六・242ページ
定価 1,870円(本体1,700円+税10%)

内容

面白さを保障するルールの機能と構造を詳述

なぜスポーツにルールがあり、それがどういう働きをして、どんな要素で成っているのか。ルールが存在する意味と役割、ルールの機能や構造、社会におけるスポーツとルールの関係について、法学の助けを借りつつ社会科学的な論理の中で明らかにした好著。スポーツには法律にない面白さの保障するルールが不可欠と説く。

目次

はじめに

序章 じゃんけんからルールを考える
 1.じゃんけんルールに見る「形式」の問題
 2.違反のできないルール
 3.じゃんけんに見る犯罪
 4.文章化のむずかしいルール
 5.じゃんけんにはなぜ変種があるのか?

第1章 スポーツルールの機能
 1.法的安定性の確保
 2.正義の実現
  【1】平均的正義とスポーツ
  【2】配分的正義とスポーツ
  【3】プロレスと大相撲――正義の適用に関する二つの特例
 3.《面白さ》の保障
  【1】ルールが担う最終的な機能
  【2】なぜ《面白さ》なのか?
  【3】ルールは変わる、変えられる

第2章 スポーツルールの構造
 1.私法的ルールの不在性
  【1】公法と私法
  【2】公法的ルールと配分的正義
 2.スポーツルールを形づくるもの
  【1】条理的行為規範
  【2】刑法的行為規範
  【3】行政法的行為規範
  【4】組織規範

第3章 スポーツルールに見る「形式」の問題
 1.形式を強要するルール
  【1】促進ルール――攻撃の強要
  【2】オフサイドルール――プレー可能な空間の指定
  【3】その他の形式を指示するルール
 2.形式の定義をするルール
  【1】野球と組織規範
  【2】野球ルールの変遷
  【3】アピールアウトという組織規範
  【4】「とうちゃんソフトボール」というスポーツ

第4章 社会のなかのスポーツとルール
 1.遊びとしてのスポーツ
  【1】遊びとスポーツ
  【2】スポーツの基本的属性
  【3】ICSSPEのスポーツ定義
  【4】遊び――やってもやらなくてもよいもの
  【5】スポーツ――「過剰としての文化」
 2.スポーツにおける遵法
  【1】ルールは疑ってはならないか?
  【2】ルール破り――暴力とドーピング
  【3】運用停止のルール――野球のベースコーチと特待生
  【4】ルールはなぜ守られるべきか?

あとがき
さくいん

ジャンル