新版 運動心理学入門

新版 運動心理学入門
著者 松田岩男 編著
杉原隆 編著
ジャンル 書籍 > 体育 > 体育学
大学テキスト > 体育・スポーツ > スポーツ心理学
シリーズ 体育・保健学入門シリーズ
出版年月日 1987/03/20
ISBN 9784469261257
判型・ページ数 A5・336ページ
定価 2,420円(本体2,200円+税10%)

内容

体育・スポーツの指導に科学的土台を提供する。

体育心理学、スポーツ心理学という枠にとらわれず、広く運動と心理との問題を初心者のためにわかりやすく解説したユニークな入門書。運動と生理心理・知覚・学習・指導・発達・社会心理との関係および研究法、各種実験実習法などが具体的かつ段階的に述べられている。各章末に研究問題、参考書籍を付す。

目次

第1章 運動心理学の意義
 1.運動心理学と体育心理学
 2.運動心理学とスポーツ心理学

第2章 運動支配の生理心理学
   (1)運動支配におけるフィードバック
   (2)運動支配におけるフィードフォワードの機能
 1.神経系と運動のコントロール
   (1)神経系の仕組み
   (2)運動のコントロール
   (3)運動の練習と反射化
 2.運動反応のメカニズム
   (1)全身的選択反応時間
   (2)眼―頭位協応を伴う全身的選択反応
 3.運動とバイオフィードバック
   (1)EEG・BF
   (2)EMG・BF
   (3)BFに関する問題点

第3章 運動と認知
 1.運動における認知の重要性
   (1)感覚・知覚・認知
   (2)刺激―反応の模式図
   (3)感覚―運動シェマ
   (4)知覚学習
   (5)認知スタイル
 2.運動の場の知覚
   (1)経験による変容
   (2)動機づけや期待あるいは情動など
   (3)知覚の異方性
   (4)空気の大きさの効果
   (5)気候や証明の影響
 3.視覚・聴覚と運動
   (1)フィードバック情報としての視覚と聴覚の協同
   (2)予見・見越しにおける視覚と聴覚の役割
 4.筋・運動感覚と運動
   (1)筋・運動感覚
   (2)筋・運動感覚と運動

第4章 運動と動機づけ
 1.動機づけの意味
   (1)動機づけの働き
   (2)動機づけの理論
   (3)動機づけと覚醒、情動
 2.運動に対する動機
   (1)ホメオスタシス性動機
   (2)性的動機
   (3)情緒的動機
   (4)社会的動機
   (5)内発的動機
 3.動機づけと運動パフォーマンス
   (1)動機づけの最適水準
   (2)動機づけの最適水準と課題の性質
   (3)動機づけの最適水準と熟練
   (4)動機づけの最適水準とパーソナリティ
 4.原因帰属と動機づけ
   (1)原因帰属とは
   (2)原因帰属の動機づけへの影響
   (3)原因帰属に影響する要因
   (4)原因帰属変容による動機づけ
   (5)達成動機づけ訓練
 6.あがりとその防止
   (1)あがりとは
   (2)あがりの徴候と原因
   (3)あがりの防止

第5章 運動の発達
 1.発達の意味
   (1)発達をどうとらえるか
   (2)運動発達とその背景
   (3)運動技能の学習と発達
 2.発達のメカニズム
   (1)遺伝と環境部
   (2)成熟と学習
   (3)初期経験と臨界期
 3.一般運動能力の構造とその発達的変化
   (1)一般運動能力の構造
   (2)発達に伴う運動能力の構造の変化
 4.運動発達の段階とその特徴
   (1)歩行完成までの段階
   (2)基礎的な運動機能の獲得の段階
   (3)運動機能の安定した向上の段階
   (4)運動機能の完成の段階
 5.発達加速化現象
   (1)年次加速化現象と成熟前傾現象
   (2)発達勾配現象
   (3)体力・運動能力と発達加速化現象
   (4)精神的発達と加速化現象

第6章 運動の制御と運動学習
 1.運動制御の情報処理モデル
   (1)人間の運動制御とモデルの有効性
   (2)反射系とフィードバックシステム
   (3)フィードフォワードシステム
   (4)適応システム
 2.運動と注意
   (1)注意の現象
   (2)注意の理論
   (3)情報処理段階における注意
 3.運動学習の意味
   (1)運動学習の特質
 4.運動学習の段階
 5.最近の運動学習理論
   (1)伝統的な学習理論
   (2)最近の運動学修理論
   (3)閉回路理論かスキーマ理論
 6.運動学習の転移
   (1)運動学習の転移の意味
   (2)転移の測定法
   (3)転移の条件
   (4)技能学習の転移の問題

第7章 運動の指導
 1.運動技能の種類と指導
 2.発達段階に応じた指導
 3.個性に応じた指導
 4.フィードバックの種類とその活用
 5.練習時間の配分
 6.課題の分割
 7.言語による指導
 8.視覚的指導
 9.運動感覚的指導
 10.メンタルプラクティクス

第8章 運動とパーソナリティ
 1.パーソナリティの意味
 2.運動参加とパーソナリティ
 3.パフォーマンス・運動学習とパーソナリティ
 4.運動によるパーソナリティの変容
 5.運動適性としてのパーソナリティ

第9章 運動の社会心理
 1.社会的促進
 2.運動と戦争
 3.運動集団の構造と機能
 4.運動集団におけるリーダーシップ
 5.チームワーク
 6.運動に対する態度とその変容のメカニズム

第10章 運動心理学の研究法
 1.研究の進め方
 2.実験
 3.心理テスト
 4.運動能力テスト
 5.質問紙調査法
 6.観察法
 7.面接法
 8.ゲーム分析
 9.統計的方法
 10.研究のまとめ方(論文・実習レポートの書き方

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