内容
連句は会話 会話が詩になる 芭蕉一座興行の連句17編を味わう
芭蕉といえば俳句(発句)の作者と思われているふしがあるが、そうではない。芭蕉の本業は連句をつくる(歌仙を巻く)ことだった。庶民生活を詠んだ句、恋の句など、発句だけからはうかがえない別世界が連句では展開されている。本書は芭蕉七部集の中から芭蕉が同座した巻17編を鑑賞、特に著者の軽妙な口語訳が、2句ずつのひびき合い、全体の流れをわかりやすく示してくれる。連句の世界を知る入門書としても最適である。
【目次】
芭蕉連句と蕪村・虚子─序に代えて
1 狂句こがらしの巻(冬の日)
2 はつ雪のの巻(冬の日)
3 つゝみかねての巻(冬の日)
4 炭売のの巻(冬の日)
5 霜月やの巻(冬の日)
<表六句> いかに見よとの巻(冬の日)
6 雁がねもの巻(曠野)
7 木のもとにの巻(ひさご)
8 鳶の羽もの巻(猿蓑)
9 市中はの巻(猿蓑)
10 灰汁桶のの巻(猿蓑)
11 梅若菜の巻(猿蓑)
12 むめがゝにの巻(炭俵)
13 空豆のの巻(炭俵)
14 振売のの巻(炭俵)
15 八九間の巻(続猿蓑)
16 猿蓑にの巻(続猿蓑)
17 夏の夜やの巻(続猿蓑)
作者解説/初句索引
●ページ見本