内容
天才哲学者の実像に迫る!
20世紀が生んだ天才哲学者ウィトゲンシュタイン。彼の謎と逆説に満ちた哲学を理解するのは困難をきわめる。初学者にも研究者にも使えるよう、彼の哲学を時代順(前期・過渡期・後期・晩年)に整理するとともに、主要な著作からの哲学抄やキーワード解説を中心に、その全貌を捉える。また彼の生涯や交流のあった人々との影響関係をも射程に入れた、初のウィトゲンシュタイン・ハンドブック。
目次
I 生涯と著作
1天職の発見
2学界から離れて
3再出発
4ライフワークと晩年
II 思想の展開
1概観
2ウィトゲンシュタインが残したもの
3前期の哲学
4過渡期の哲学
5後期の哲学
6晩年の哲学
7ウィトゲンシュタインが出した手紙
8ウィトゲンシュタインの講義の記録
III ウィトゲンシュタイン哲学の基本的項目
ア・プリオリ/意志/意味/オッカムの格言/同じ/解釈と実践/科学/確実性/家族的類似性/語ると示す/価値と倫理/考える/感覚与件/慣習/基準と徴候/規則/言語ゲームと論理的原子論/根拠と正当化/私的言語/神秘的なるもの/真理表/推論/数/生活の形式/世界/世界像と説得/像/知識と信念/直観と決断/直示的教示と直示的定義/哲学/同一性/独我論/内的と外的/日常言語/表層文法と深層文法/分析と展望/文法/無意味と意味を欠く/無限/命題の一般的形式/夢/論理学/論理的多様性/解る、理解する/私、自我、主体
IV 特殊用語と人名の解説
1用語解説
2人名解説
V 時代との関係
1ウィトゲンシュタインが言及した人々
2カント、ショーペンハウアーとウィトゲンシュタイン
3リヒテンベルクとウィトゲンシュタイン
4フレーゲ、ラッセル、ラムゼイとウィトゲンシュタイン
5世紀末ウィーンの人々とウィトゲンシュタイン
6ブラウワー、ヒルベルトとウィトゲンシュタイン
7フッサール、ハイデガーとウィトゲンシュタイン
8ムーア、ライル、オースチンとウィトゲンシュタイン
VI 影響
1ウィーン学団と人工言語学派
2日常言語学派
3科学哲学
4社会学・人類学
5宗教哲学
6美学・倫理学
付録
著作目録/参考文献/年譜
索引
人名/書名/事項/引用
コラム
ハンプシャーの証言/ウィーン学団とウィトゲンシュタイン/ウィトゲンシュタインと授業風景/ウィトゲンシュタインと映画/黄金の子供/ウィトゲンシュタインと作曲家たち/ソシュールとウィトゲンシュタイン/ウィトゲンシュタインと禅/国際ウィトゲンシュタイン・シンポジウム
地図
ウィトゲンシュタイン関連ヨーロッパ地図/ショルデンとその周辺/ウィーン近郊図/ケンブリッジ市街図