月刊言語2009年1月号
日本語文法記述の挑戦――寺村秀夫の方法と展開
ジャンル |
雑誌 > 月刊言語(休刊)
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出版年月日 |
2008/12/14 |
雑誌コード |
4090100 |
判型・ページ数 |
A5・128ページ |
定価 |
1,026円(本体933円+税10%) |
内容
日本語はどのような姿をしているのか。そもそも言語の実体を捉える方法とは。この問いには様々な回答がありえよう。なかでも、日本語教育の現場から課題を見出し、海外の言語研究の知見にも目配りをした寺村秀夫の視座は、日本語研究を大きく深化させたといえる。個々の言語事象をきめ細かく分析しながら、体系性、普遍性、実用性を満たした記述に向けて、現在の研究状況を概観し、今後の方向性を探る。
目次
連体節表現の構文と意味(益岡隆志)
日本語のとりたて表現の体系化(野田尚史)
モダリティと文の階層構造(ナロック ハイコ)
日本語動詞のアスペクトと寺村文法(福田嘉一郎)
寺村文法の予測と談話における共同発話(ポリー・ザトラウスキー)
中国語から見た日本語の文法記述――とくに「多い・少ない、遠い・近い」をめぐって(中川正之)
日本人が日本語を研究するとき――日本語教育を起点とした日本語文法研究(白川博之)
寺村秀夫の日本語文法研究(仁田義雄)
【巻頭エッセイ】
ガーゴイルの謎(浜本隆志)
まだるっこしさ(木村衣有子)
銭湯そして湯前街(瀬上清貴)
【連載】
●ラングスケープ――言語研究の動向《10》
風景のあることば(瀬戸賢一)
●私のフィールドノートから《25》
スィンディー語(萬宮健策)
●アフリカの言語文化誌ノートから《1》<新連載>
「ことば喰い」と「難攻不落」の言語(宮本正興)
●臨床現場から見えることばの風景《1》<新連載>
仮名文字の書字能力と音韻処理の関係(毛束真知子)
●adワード・ウォッチング《61》(岩永嘉弘)
●チャレンジコーナー(野田春美)
●亀井肇の新語・世相語・流行語《94》(亀井 肇)
【特別記事】
[座談会]社会の中の脳[上] 心のしくみを探る(岩田 誠・山鳥 重・河村 満・辻 幸夫)
東アジア残留日本語のダイナミクス(田信治)
【口絵】
たびそら――アジアからの贈り物《1》
ミャンマー(三井昌志)
言語空間▼[読者のページ]
書評空間▼[批評のページ]ポライトネス入門(評者=三宅和子)/認知文法のエッセンス(評者=吉村公宏)
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研究会だより
次号予告・前号内容
表紙イラスト〈鶴の置き物〉……井村治樹
表紙デザイン…………………鳥居 満