月刊言語2008年8月号

言語処理研究の新展開──計算機と言語学の対話に向けて

月刊言語2008年8月号
ジャンル 雑誌 > 月刊言語(休刊)
出版年月日 2008/07/14
雑誌コード 4080800
判型・ページ数 A5・128ページ
定価 1,026円(本体933円+税10%)
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内容

コンピュータの登場以来、互いを意識しながらも、協調して成果を挙げるには至らなかった言語学と言語処理研究。しかし今、急激に発達してきた情報社会における言語コミュニケーションの実態を適切に受け止め、新たなモデルを構築するために、互いの研究を参照することの意義が高まっている。機械にとって言語とは、理解とは、いかなるものなのか。そして、そこから逆照射される人間言語の姿とは?

目次

計算機による言語情報処理研究と言語学(辻井潤一)
言語情報間の含意・矛盾関係の認識(乾 健太郎)
感染症情報処理と否定現象との関わり――社会的なニーズと言語学の接点(川添 愛/ナイジェル・コリアー)
比喩理解のための言語処理(徳永健伸・寺井あすか)
言語処理を指向した動詞項構造シソーラス――項関係まで含めた動詞の意味分類(竹内孔一)
現代日本語書き言葉均衡コーパスを用いた意味解析――語義の自動特定、新語義の発見(奥村 学・白井清昭)
日本語LFGにおける形容詞連用形の処理(大熊智子)
言語の工学――言語実務専門家の実践と言語の科学の間で(影浦 峡)
日本語テキストの難易度を測る(佐藤理史)
【巻頭エッセイ】
感覚・言葉・人を惹くもの(朝倉 勇)
ある手書き原稿の思い出み(円満字二郎)
時間に錘をつける(永田 紅)

【連載】
●ラングスケープ――言語研究の動向《5》
  「言語基礎論」の構築(町田 健)
●私のフィールドノートから《20》
  ラコタ語(阿部珠理)
●言語学者の道具箱《8》
  Praatで音声を可視化する《2》 SoundEditorを使ってみよう(北原真冬+田嶋圭一)
●神話する身体《8》
  神話と音楽(安田 登)
●バベルの呼び声《8》
  学校教育が聴覚障害児にもたらすもの(3)(上農正剛)
●専門語ワンダーランド《8》
  メタボリズム(影浦 峡)
●adワード・ウォッチング《56》(岩永嘉弘)
●チャレンジコーナー(野田春美)
●亀井肇の新語・世相語・流行語《89》(亀井 肇)

【特別記事】
報告(小野正弘)
ソシュールの言語観について――T・デ・マウロ教授早稲田大学名誉博士号受賞記念講演から(菅田茂昭)


【口絵】
現代美術のアナザースペース《8》
  関係性と幻影が空間の意味を広げる――青木 淳(松井みどり)


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