バイリンガリズム入門

バイリンガリズム入門
著者 山本雅代 編著
井狩幸男
田浦秀幸
難波和彦
ジャンル 書籍 > 英語教育 > 英語教育
大学テキスト > 言語学・コミュニケーション学 > 言語学
出版年月日 2014/07/10
ISBN 9784469245868
判型・ページ数 A5・256ページ
定価 2,200円(本体2,000円+税10%)

内容

多様なバイリンガルの実像が明らかに

多言語化・多文化化が進む現代社会で「バイリンガル」と呼ばれる人は多く存在するが、その実態とはどのようなものなのだろうか。 バイリンガルの言語習得の過程は?、言語使用の特長や言語処理のメカニズムは?、言語や文化を複数持つことの意味は?――多岐にわたるバイリンガル研究を俯瞰し、その基礎的な知識をコンパクトにまとめた入門書。

目次

はじめに

第1章 バイリンガリズム・バイリンガルとは
 1.バイリンガリズムとは
 2.バイリンガルとは
 3.おわりに

第2章 バイリンガルの言語習得
 1.同時バイリンガルL12 習得とモノリンガルのL1習得
 2.バイリンガルのL12 習得に独自の特徴

第3章 バイリンガリズムと第2言語習得
 1.バイリンガリズムから見た第2言語の習得
 2.言語習得の臨界期
 3.言語能力の生得性
 4.同時バイリンガル習得と早期第2言語習得
 5.バイリンガル教育(イマージョンプログラム)

第4章 言語能力の発達と認知能力の発達
 1.バイリンガルの言語発達と認知発達
 2.言語能力の発達
 3.認知能力の発達
 4.伝達言語能力と認知言語能力

第5章 読み・書き・語る能力の発達
 1.聞き話す力と読み書く力
 2.バイリンガルとリテラシー
 3.リテラシー獲得の前提条件
 4.バイリンガルの2言語相互依存仮説と個別発達仮説
 5.ナラティブ研究
 6.事例研究
 7.おわりに

第6章 異言語間家族の言語選択・使用
 1.言語に関する選択と言語選択
 2.異言語間家族の言語選択・使用
 3.言語選択・使用に影響を及ぼす要因
 4.おわりに

第7章 コードスイッチング:社会言語学的側面
 1.コードスイッチングとは
 2.なぜCSをするのか
 3.おわりに

第8章 コードスイッチング:言語学的側面
 1.CSのメカニズムを探る
 2.挿入パターンのCS
 3.交替パターンのCS
 4.2つの言語がぶつかったとき

第9章 バイリンガルの脳内言語処理
 1.モノリンガルの脳内言語処理
 2.バイリンガルの脳内言語処理
 3.バイリンガル手話者の脳内言語処理

第10章 バイリンガルのメンタルレキシコン
 1.記憶とメンタルレキシコン
 2.脳内言語処理システム

第11章 手話者のバイリンガリズム
 1.言語としての手話
 2.手話とバイリンガリズム
 3.手話通訳とバイリンガリズム
 4.手話の研究動向
 5.おわりに

第12章 バイリンガルの言語保持と喪失
 1.言語喪失のタイプ
 2.病理的言語障害とその回復パターン
 3.病理に起因しない言語喪失

第13章 バイカルチュラリズム
 1.バイカルチュラルな人とは
 2.バイカルチュラリズムの分析
 3.現代社会とバイカルチュラリズム
 4.おわりに

第14章 社会の中のバイリンガリズム
 1.ダイグロシア
 2.言語の接触
 3.おわりに

第15章 バイリンガリズムに関する研究の手法とデータ
 1.研究手法
 2.データ

索引

【プラスα】
「二重バイリンガル」を探せ! (山本雅代)
バイリンガルは当意即妙 (山本雅代)
「学び」が楽しくなる授業計画を~日々の実践から~ (森本敦子)
バイリンガルは認知症になりにくい? (井狩幸男)
16年間ナラティブ研究に協力して (研究協力者K.T.)
我が家の言語使用・言語選択
 ~同時バイリンガル児にとって2言語とは?~ (花井理香)
早期バイリンガルのコードスイッチング
 ~日本人姉妹を対象としたケーススタディより~ (板垣静香)
英-日バイリンガル児のコードスイッチングの構造 (難波和彦)
ことばは脳でどう処理されるか (井狩幸男)
バイリンガル・メンタルレキシコン研究 (田浦秀幸)
手話と日本語とのバイリンガル児の言語使用 (平 英司)
バイリンガル言語喪失研究をするなら日本が最高! (田浦秀幸)
バイカルチュラル環境を体現する学校
 ~卒業生のコメント~ (難波和彦)
イギリスの中でのダイグロシア ウェールズ (難波和彦)
子ども対象の調査は想定外を想定! (乗次章子)

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