英語は将来こう変わる

英語は将来こう変わる
著者 鈴木寛次
三木千絵
ジャンル 書籍 > 英語・英語学 > 音声・文法・語法
出版年月日 2011/02/10
ISBN 9784469245592
判型・ページ数 四六・208ページ
定価 1,650円(本体1,500円+税10%)

内容

表現の「揺れ」から見えてくる英語の未来像

“He has no house to live.”――この英文は「標準」?「非標準」? ネイティブスピーカーの間でも判断に個人差が出る英文は少なからずある。現在、非標準とされている表現も、使用頻度が増えれば、標準の表現を淘汰してしまうかもしれない。「揺れ」ている表現から将来の英語像を探る。

目次

はしがき


第1章 拡大化・多様化に向かう変化


1 構文パターンの変化
1.1 知覚動詞の広がり
1.1.1 「SVO+原形不定詞/現在分詞」構文の広がり
1.1.2 「…のように見える/思える」を表す動詞の語法の変化
1.2 「AをBと考える」を表す動詞の語法の変化
1.3 SVOO構文が使える動詞の広がり
1.4 「SVO+ to 不定詞」構文の広がり

2 助動詞類・不定詞の語法の変化
2.1 「cannot help but +動詞の原形」の一般化
2.2 had better から had best へ
2.3 広がる dare の用法
2.4 許容される分裂不定詞

3 主語・目的語についての変化
3.1 主語は名詞でなければならないか
3.2 目的語は名詞でなければならないか
3.3 主格に使う目的格 me
3.4 同族目的語の変形表現
3.5 間接目的語を主語にした受動態

4 代名詞・冠詞についての変化
4.1 代名詞の所有格と定冠詞 the の誤用
4.2 that の特別用法

5 語義の拡大と転化

6 形容詞についての変化
6.1 形容詞の後置はどこまで可能か
6.1.1 過去分詞や現在分詞の後置
6.1.2 その他の形容詞の後置
6.1.2.1 2つの形容詞が並列して置かれる場合
6.1.2.2 形容詞 past、proper などの慣用的後置
6.1.2.3 一般的形容詞の後置
6.2 形容詞に見られる同義句の重複
6.3 誤って限定用法が使われている例

7 前置詞・接続詞・関係詞についての変化
7.1 前置詞表現の拡大
7.2 and と or が交換可能な例
7.3 関係代名詞 that の非制限的用法


第2章 簡略化・省略化に向かう変化

1 主語や目的語の省略現象
1.1 主語の省略はどこまで可能か
1.1.1 主語 I の省略
1.1.2 非人称 it の省略
1.2 目的語の省略はどこまで可能か
1.2.1 他動詞の目的語の省略
1.2.2 形式上の目的語 it の省略

2 名詞や冠詞、数詞の省略化・簡略化現象
2.1 消える定冠詞・不定冠詞
2.2 名詞の単数と複数
2.3 名詞の性
2.4 新しい数表現

3 形容詞による文修飾
3.1 独立不定詞中の形容詞による文修飾
3.2 比較級・最上級の形容詞による文修飾
3.3 「It + is +形容詞+ that 節」中の形容詞による文修飾

4 前置詞の省略表現
4.1 形容詞補語のように使用される場合の省略
4.2 名詞が副詞のように使用される場合の省略
4.3 前置詞が疑問節を目的語とする場合の省略
4.4 付帯状況 with の省略
4.5 アメリカ英語における前置詞の省略
4.6 その他の前置詞省略表現

5 接続詞・関係詞の省略現象
5.1 並列構文
5.2 関係代名詞主格の省略
5.3 関係代名詞 as の不備用法


第3章 「変わらない」英語表現

1 動詞・法に関する「古い」表現
1.1 動詞 help 語法の変化
1.2 「be + to 不定詞」の受動用法
1.3 仮定法の衰退と隆盛
1.3.1 仮定法過去・仮定法過去完了の衰退
1.3.2 仮定法現在の隆盛
1.3.2.1 アメリカ人の仮定法
1.3.2.2 「come +主語」(…になると)
1.3.2.3 So be it.(それならそれでいい)
1.3.2.4 命令法
1.3.3 倒置による仮定法

2 名詞・代名詞に残る「古い」表現
2.1 主語・目的語の冗語現象
2.2 「many a + 単数名詞」
2.3 「時を表す名詞+-s」
2.4 非人称 it の用法
2.4.1 非人称主語 it の具体化傾向
2.4.2 意味を持たない非人称目的語 it
2.4.2.1 動詞の目的語の場合
2.4.2.2 前置詞の目的語の場合


第4章 外国語の参入と増加する合成語

1 外国語の参入

2 増加する合成語
2.1 合成語造語法
2.2 合成形容詞や合成名詞の例
2.3 合成による名詞の動詞化


参考辞書

あとがき

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