新・子どもたちの言語獲得

内容

基礎知識から最前線のテーマまで

誕生後わずか数年で、子どもたちは基本的な言語能力を身につける。なぜ出来るのか? どうやって? 音声・語彙・文法のみならず、身振りや手話の獲得、養育放棄された子や障害児のことばの発達など、日本人の子のデータを元に、広い視野から言語発達の謎に迫る。定評ある入門書に最新の情報を大幅に加えた、待望の新版。

目次

まえがき


I はじめに


第1章 言語獲得理論の動き ――生得性をめぐって――

1.行動主義からチョムスキー理論へ
2.言語の「生得性」をめぐる論争
3.子どもへの言語入力の検討
4.意図を推測しあう存在としての人間
5.新しい動きと可能性


II ことばの獲得


第2章 音声の獲得

1.セグメンテーション
2.単語音声の「正確な」認知
3.意味と結びついた単語音声の認知
4.おわりに

第3章 身振りとことば

1.身振りとことばの関係
2.ことばの発達と身振りの発達
3.認知発達と身振りの発達
4.まとめ

第4章 語彙の獲得 ――ことばの意味をいかに知るか――

1.語彙獲得の過程
2.「制約」の果たす役割
3.指示意図の理解とことばの意味の獲得

第5章 文法の獲得<1> ――動詞を中心に――

1.7つの研究
2.理論的検討

第6章 文法の獲得<2> ――助詞を中心に――

1.助詞の獲得過程
2.助詞の誤用の理由
3.助詞の獲得方法


III ことばをささえるもの


第7章 養育放棄事例とことばの発達

1.初期発達の臨界期仮説
2.言語獲得の臨界期とジニーの事例
3.F・Gにおける言語獲得
4.コロンビアのアダム

第8章 障害児のことばの発達 ――初期言語発達と認知発達の関係――

1.言語獲得―前言語から言語へ
2.初期言語発達と認知発達の関係
3.自閉症児の言語
4.おわりに

第9章 手話の獲得

1.手話とは
2.第一言語としての手話の獲得
3.手話獲得の特殊性
4.おわりに

第10章 「ことばの獲得」を包囲していること

1.「ある」からはじまる
2.子どもたちを取り囲んでいること
3.意味にたどりつくまで

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