プール・ライフガーディング教本

プール・ライフガーディング教本
著者 日本ライフセービング協会
ジャンル 書籍 > スポーツ技術・トレーニング・コーチング > 水泳・競泳
出版年月日 2017/09/10
ISBN 9784469268270
判型・ページ数 B5変・208ページ
その他の情報 オールカラー
定価 2,860円(本体2,600円+税10%)

内容

プールにおける監視・事故防止・救助・応急手当・心肺蘇生の知識を網羅!!

プールやプール関連施設等において、事故で怪我をしたり溺水により命を落としたりする人が後を絶たない。プールの管理者や監視者が適切に行動していたら、多くの命を救えただろう。プールにおける監視や救助の方法といったライフセービングにかかわる情報をオールカラーで解説。緊急時対応計画や法的責任にも触れた充実した内容。

目次

第1章 プール・ライフガーディングについて
1 プール・ライフガーディングとは
2 プール・ライフガードの必要性
 [1]水泳の頭頸部外傷
 [2]プール・ライフガード育成の必要性
3 日本ライフセービング協会と認定資格制度
 [1]日本ライフセービング協会とその活動
 [2]プール・ライフガーディング講習会の誕生
 [3]認定資格の内容と範囲

第2章 プールに関する基礎知識
1 プールとは
 [1]プールおよびプール関連施設
 [2]「プールの安全標準指針」におけるプール
2 プールの種別
 [1]一般市民が利用可能なもの
 [2]特定用途に限定されたもの
3 プールの構造と管理
 [1]プールの構造
 [2]プール水の循環濾過
 [3]プールの水質
 [4]プールの水温設定
4 プールの水深とスタート台
 [1]水深とスタート台の高さに関するガイドライン
 [2]プールの飛び込み事故の防止対策

第3章 プール事故の原因と防止
1 プールにおける水死事故の現状
2 プール事故の分類
 [1]死に至る危険が伴うプールでの重大事故
 [2]プールで起こりうるその他の事故
3 プール事故の原因
 [1]プールに起因する事故
 [2]利用者に起因する事故
 [3]そのほかに起因する事故
4 プール事故の防止に向けた対応
 [1]事故防止のための施設管理者の任務
 [2]事故防止のために利用者に実施してもらうべきこと

第4章 プールの監視体制
1 監視に求められること
2 プール・ライフガードの人員配置
3 注意すべき利用者(溺者)の様子
 [1]溺者の特徴
 [2]注意すべきプール利用者(溺者)の様子
 [3]そのほかの注意が必要な状況
4 監視時の注意事項
5 スキャニングの方法と種類
 [1]スキャニングの原則
 [2]スキャニングの方法
 [3]スキャニングの質を高めるためのポイント
 [4]スキャニングパターン
6 ゾーニングの方法と種類
 [1]ゾーニングの原則
 [2]ゾーニングの方法
 [3]カバーリング
7 パトロールの方法
 [1]パトロールの方法
 [2]プールサイドのパトロール時のポイント
 [3]始業前点検と終業後点検
8 ローテーションの方法
 [1]ローテーションの基本パターン
 [2]タワー(監視台)での監視の交代方法

第5章 プール・ライフガード
1 プール・ライフガードの役割
 [1]プール・ライフガードとは
 [2]プール・ライフガードと利用者との関係
 [3]プール・ライフガードに求められること
2 プール・ライフガードのユニフォーム
 [1]ユニフォームの使用
 [2]アイウェア(サングラス)の使用
 [3]フットウェア(シューズなど)の使用
 [4]そのほかに常に携帯すべきもの
3 プール・ライフガードのコミュニケーション方法
 [1]コミュニケーション・ツールの利用
 [2]ハンドシグナルの利用
4 プール・ライフガードの感染防止対策
5 プール・ライフガードに必要な基礎的技術
 [1]ウォーミングアップとクーリングダウン
 [2]プール・ライフガードに必要な泳法と泳力

第6章 緊急時対応計画
1 プールにおける緊急時とは
 [1]緊急時の定義
 [2]プール・ライフガーディングにおける緊急時対応計画の必要性
2 緊急時対応計画を立てるための考え方
 [1]救助・救護が必要な状況とは
 [2]救助行動・救護行動でとるべき対応
3 緊急時対応計画を行ううえでの基本的行動
 [1]プール・ライフガーディングにおける指示命令系統
 [2]緊急時対応計画の種類
 [3]緊急時対応計画の実行
4 状況別にみる緊急時対応計画の対応
 [1]利用者全員をプールから上げる場合の対応
 [2]プール内(水中)での緊急事態への対応
 [3]プールサイドなどでの緊急事態(傷病)
 [4]利用者からの事故(事態)の通報の場合
 [5]そのほかの場合
5 溺水に関しての緊急時対応計画の実際
 [1]溺水事故に対する対応
 [2]バイタルチェック
 [3]二次救命処置への引き継ぎ
6 緊急時対応計画への準備
 [1]救助器材・資材などの検討
 [2]救急隊の進入誘導と搬送路の確保
 [3]利用者を避難誘導する際の留意点
 [4]施設全体にかかわる緊急事態への対応
 [5]想定訓練

第7章 救助
1 救助の原則
 [1]プール・ライフガーディングにおける救助
 [2]救助の原則
2 救助に用いられる器材
 [1]救助に用いられる器材
 [2]一次救命処置に用いられる器材
3 救助の手順と方法
 [1]水に入らずに救助するする方法
 [2]水に入って接近する方法
 [3]溺者を確保して水中を移動する方法
 [4]プールからプールサイドへ移動する方法
4 救助の基本的スキル
 [1]救助における入水の基本
 [2]溺者への接近(アプローチ)の基本
 [3]溺者の確保の基本
5 溺者への接近と確保の方法
 [1]泳がずに歩いて確保する方法
 [2]泳いで確保する方法
 [3]深いプールでの救助方法
 [4]特殊なケースでの溺者の救助
6 溺者救助の原則(リリースとエスケープ)
 [1]リリースとエスケープの重要性
 [2]リリースとエスケープの実際
7 溺者のトーイングの方法
 [1]トーイング
 [2]トーイングの注意点
 [3]トーイングの種類
8 プールから溺者(傷病者を含む)を引き上げる方法
 [1]サポート・ポジション
 [2]溺者が自力で上がれる場合
 [3]救助者1人で引き上げる方法
 [4]救助者2人で引き上げる方法
 [5]救助者3人で引き上げる方法
 [6]器材を使って上げる方法

第8章 頸椎損傷・頸髄損傷の疑いがある場合の救助
1 頸椎損傷・頸髄損傷とそのメカニズム
 [1]頸椎損傷・頸髄損傷の疑いがある場合の対応
 [2]頸椎損傷・頸髄損傷のメカニズム
 [3]頸椎損傷・頸髄損傷の症状
2 頸椎損傷・頸髄損傷の疑いがある場合の基本の手技
 [1]頸椎損傷・頸髄損傷の疑いがある場合の手当の原則
 [2]徒手による固定法
3 頸椎損傷・頸髄損傷の疑いがある場合の救助の流れ
 [1]浅いプールでの場合
 [2]深いプールでの場合

第9章 プール・ライフガードによる応急手当
1 応急手当とその原則
 [1]応急手当とは
 [2]応急手当の範囲
 [3]応急手当で守るべきこと
2 傷病者の観察
 [1]観察とは
 [2]観察の実際
3 応急手当の現場での留意点
 [1]感染症対策
 [2]感電防止
4 プールや施設およびプール関連施設で起こりうる傷病とその手当
 [1]転倒による傷害
 [2]そのほかの傷害
 [3]起こりやすい急病
 [4]注意が必要な感染症など
 [5]そのほか
5 傷病者についての情報のまとめ方
 [1]応急手当をした際に確認する内容
 [2]情報をまとめる意義

第10章 プール・ライフガードによる一次救命処置
1 プール・ライフガードによる一次救命処置
 [1]1秒でも速く一次救命処置を行う意味
 [2]救命の連鎖
2 呼吸・循環のしくみ
 [1]細胞が生きるために
 [2]血液の成分と役割
 [3]呼吸のしくみ
 [4]循環のしくみ
3 心肺蘇生の理論
 [1]心肺蘇生の重要性
 [2]胸骨圧迫の重要性
 [3]心停止の分類と心室細動
 [4]心室細動からの救命におけるAEDの必要性
4 一次救命処置の実際
 [1]溺水における一次救命処置の原則
 [2]溺水、またはそれが疑われる人に対する一次救命処置の実施手順
 [3]一次救命処置を行う際の注意点
5 吐物への対応
 [1]心肺蘇生中の吐物
 [2]吐物への対応
6 気道異物除去
 [1]気道に異物が詰まるとは
 [2]異物除去の方法
 [3]乳児の異物除去
7 アドバンス・プール・ライフガードによる一次救命処置
 [1]アルゴリズム
 [2]一次救命処置の実施手順
8 小児・乳児の一次救命処置
 [1]一次救命処置における小児と乳児
 [2]小児と乳児への一次救命処置
 [3]小児への一次救命処置の手順
 [4]乳児への一次救命処置の留意点
 [5]小児と乳児への一次救命処置においてCPRを中断してよい場合
 [6]アドバンス・プール・ライフガードによる小児・乳児への一次救命処置

第11章 プール事故と法的責任
1 プール・ライフガードと法的責任
 [1]プール事故の原因と法的責任
 [2]労働者としてのプール・ライフガードの立場
2 法的責任とその種類
 [1]刑事責任
 [2]民事責任
 [3]そのほかのペナルティー
3 事故後の適切な措置
 [1]事故後に求められる責任ある行動
 [2]チープ・ライフガードに求められること
4 過去の事例や裁判例から学ぶこと
 [1]不断に訓練を行うことへの責任と期待
 [2]最高裁が求めた「不断に研鑽を積む義務」
 [3]事例や裁判例から学ぶ際のポイント

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