「生き抜く力」の育て方

逆境を成長につなげるために

「生き抜く力」の育て方
著者 蝦名玲子
ジャンル 書籍 > 保健・健康 > カウンセリング・ケア
出版年月日 2016/11/20
ISBN 9784469268058
判型・ページ数 四六・234ページ
定価 1,980円(本体1,800円+税10%)

内容

思春期からの関わり方が人生を変える!

凹んでも立ち直る、逆境を乗り越える、そうした「生き抜く力」の高い子どもを育てるために、親や教師などまわりにいるオトナは何ができるのか。「生き抜く力」を育むために効果的なコミュニケーションのとり方や、子ども自身に身につけさせたいスキルなどについて、エビデンス(科学的根拠)に基づき、わかりやすく紹介。

目次

はじめに

第1章 「生き抜く力」を科学する

1 レジリエンス
 1 レジリエンスとは
 2 複雑な状況をうまく乗り越えられた人たちの共通点とは?
 ①個人的な要因
 ②家族内の要因
 ③コミュニティ内の要因
 3 頭がいい子は、レジリエントなのか?
 4 レジリエンスは、日々の魔法から育まれる
 5 レジリエントな大人になるために、最低限必要な4つの能力と資源
【COLUMN】有名人の生き抜く力① 幼少期の困難を乗り越えたココ・シャネル

2 健康生成論とSense of Coherence (SOC)
 1 ユダヤ人強制収容所生存者研究から生まれた「健康生成論」
 2 首尾一貫感覚(SOC)とは
 3 SOCを構成する3つの感覚
 ①わかる感
 ②できる感
 ③やるぞ感
 4 思春期のSOCは形成途上 25
 5 なぜ高校生の彼女は、友達による裏切りやいじめなどを乗り越えられたのか?
 6 思春期で高いSOCを育めたら、どんないいことがあるのか?
 7 SOCを育む3つの「良質な経験」
 ①「一貫性」のある経験 → わかる感を高める
 ②適度なストレス → できる感を高める
 ③結果形成に参加する経験 → やるぞ感を高める
【COLUMN】有名人の生き抜く力② イチロー選手のわかる感を高める工夫

3 心的外傷後成長
 1 心的外傷後成長とは
 2 今感じている苦しみは、永遠に続くわけではないんだよ
 3 成長のプロセス
 4 心的外傷後成長につながりやすい人の特徴とは?
【COLUMN】有名人の生き抜く③ 声を失っても希望を伝え続けるつんく♂

4 一目でわかる! 図解「生き抜く力」

第2章 「生き抜く力」を育むコミュニケーションと環境づくり

1 対話 安心を与えモチベーションを引き出す
 1 言葉が世界をつくる
 2 肯定的な表現は、内発的動機を引き出す
 3 話を聞くときの基本
 4 変化への動機を引き出す動機づけ面接
 ①動機づけ面接とは
 ②チェンジトーク
 ③動機づけ面接の4つの基本スキル
☆対話力をつけるトレーニング
【COLUMN】進学すると、モチベーションが下がる?

2 自尊感情 自分の絶対的価値を信じられるようになる
 1 自信とは
 2 褒めたからといって、自尊感情(自己肯定感)が高まるわけではない
 3 不屈の精神を育むコミュニケーション
 4 エリートでも打たれ強い人と打たれ弱い人がいるのは、なぜ?
 5 人生をあきらめていた子どもたちをやる気にさせた言葉
 6 脚光を浴びた後、陥りやすい傾向とその対策
 7 お互いに尊重し、受け入れ合う風土をつくる
☆自尊感情(自己肯定感)を育むトレーニング

3 自己効力感 自分の能力を信じられるようになる
 1 励ましは、ときに子どもを追いつめる
 2 成功体験を導く対話のコツ
 3 観察させるのも1つの手
【COLUMN】「成功体験」と「観察学習」で国公立大学の合格者数UP!
☆自己効力感を育むトレーニング
【COLUMN】2分間で体内物質を変化させ、自信を高める方法

4 アサーション よい人間関係を築けるようになる
 1 自分の意見を伝えるときはアサーティブに
 ①アグレッシブな表現
 ②ノンアサーティブな表現
 ③アサーティブな表現
 2 子どもにもアサーションを教えよう
☆アサーション・トレーニング

5 公正なルール ブレない心をつくる
 1 心の混乱や不安を最低限にする環境に必要なものとは?
 2 叱って子どもが反省しないのは、当たり前
 3 子どもに反省を促す方法
☆公正なルールをつくるトレーニング

6 安心して元気に過ごせる学校づくり いじめから子どもを必ず守る1
 1 内発的動機を引き出すように、いじめ問題の克服を考えよう
 ①教職員全員で、価値観を共有する
 ②健康生成志向で考える
 2 健康生成的にいじめ問題を克服する7つのステップ
 ①Step1:価値観を共有する
 ②Step2:目標を設定する
 ③Step3:目標を達成するためのブレインストーミングをする
 ④Step4:SMARTな行動計画をつくる
 ⑤Step5:実行する
 ⑥Step6:評価と見直しをする
 ⑦Step7:ルール化する
☆生徒主体の「健康生成的にいじめ問題を克服する7つのステップ」トレーニング

第3章 「生き抜く力」の高い人になるために、子ども自身ができること

1 マインドフルネス 心穏やかに、「今」を充実させる
 1 マインドフルネスとは
 2 「今、ここ」に意識を向ける呼吸瞑想
☆家庭・学校用「呼吸瞑想」トレーニング
 3 普段の生活のなかにマインドフルな時間をつくろう
☆マインドフルな時間をつくるトレーニング

2 現状をありのままに理解するスキル もう悲観的にならない
 1 劇的な成果をあげた多くの実績をもつ「ABC理論」
 2 ABCの後にはDとEがある
☆現状をありのままに理解するトレーニング

3 合理的な予測力 ムダな不安を感じにくくなる
 1 思考の連鎖の落とし穴に気づく
☆思考の連鎖の落とし穴に気づくトレーニング
 2予測力を鍛える3つのステップ
☆予測力を鍛えるトレーニング

4 問題解決力 確実な一歩を踏み出せるようになる
 1 物事のとらえ方を柔軟にしても解決できないときがある
 2 まずは希望をもとう
 3 行動計画はSMARTに
 4 実行してもうまくいかないときは、立ち止まり、振り返る
☆問題解決力を鍛えるトレーニング
 5 あなたを助けてくれる5つの存在
☆自分を助けてくれる存在に気づくトレーニング

終章 「生き抜く力」を育む15の質問

おわりに
引用・参考文献

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