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マラソンでは,水分の摂り方が勝敗を左右する?

筋肉の温度は平常時より高い方が収縮速度も速く,また柔軟性にも富んでいる。そのため運動の前にはウォーミングアップが不可欠である。しかし,筋温が上昇しすぎると,オーバーヒートして脱水症状を起こしてしまう。したがって運動時には適度な水分補給が欠かせない。

筋温の高上昇を防ぐには,冷たい水による補給がよい(図1)。マラソンの給水所の水は約15℃であるが,選手によっては0℃近いものを用意している場合もある。また,一度に補給する水の量は,体内への吸収スピードが20~30分に100ml程度のことから,だいたい100~200ml程度がよいようである。つまり,水はこまめに少しずつ摂った方が吸収がよいというわけである。

また,スポーツドリンクを利用する場合,味を濃いめにするとブドウ糖や砂糖の含有量が多くなり,そのため脂肪の分解を抑え,筋肉におけるグリコーゲン分解が促進されて乳酸が生成されやすくなるので,水で薄めて作るとよいだろう(図2)。

さて,運動中にはどれくらいの水分を失うのだろうか。マラソンでは,レース中に何と5Lもの水分が失われるそうである。一般の人が脱水症状を起こさないための限度は体重のだいたい2~3%の水分である。気温やスポーツの種類や強度によって異なるが,スポーツ中には1~2Lぐらいは汗となって失われていくので,運動中に適切に水分補給を行うことが大切である。

図1 図2

[小澤治夫・濱本悟]
 
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