投げ出されたボールは,次の3種類の力を受けると考えられる。
(1)重力:下向きに一定の力がはたらく
(2)空気抵抗:進む向きと逆向きにはたらく
(3)回転するボールだけが受ける力:回転の方向や回転数で向きも大きさも異なる
まず,直球について考えてみよう。ボールは最後に投手の2本の指(人差し指と中指)から離れるため,下図のような回転が生じる。すると,(1)と(2)以外に(3)の力がはたらく。この場合,回転の影響でボールの周囲を通る空気の流れは下側が遅く,上側が速くなる。そのため(3)の力は上向きに(空気の流れが遅い方から速い方に)はたらく。この力により,ボールの落下が妨げられ,ボールの軌道は直線に近くなる(伸びたように感じる)。
一方,フォークボールでは,人差し指と中指の間にボールを挟んで投げるため,回転は生じない。そのため,(3)の力はほとんどなく,ボールは重力の影響で放物線を描いて落下する。ところが,打者から見ればボールが近づくほど直球との落差が急激に増加するので,「ストンと落ちる」ように感じる。
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