日本語大シソーラス~類語検索大辞典~

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日本初のシソーラス、ついに登場。
シソーラスとは 19世紀半ばに刊行された英語の類語検索辞典『ロジェのシソーラス』は、英文を書くためのツールとして広く長く愛用され、今日に至っています。同じ発想に基づく「日本語シソーラス」は、日本でも各界から要望されていました。しかし編纂の困難さから今まで作られたことはありませんでした。今回じつに二十数年の歳月をかけ、初めて『日本語大シソーラス』が誕生したのです。

本書は「先に分類ありき」ではなく、できるだけ多くの言葉・表現を収集しながら、それを連想に基づいて群にまとめ、分類を練り上げる作業を繰り返して作られました。そのため日本語使用の実態や、言葉の世界に定着された日本人の感性がよく反映されており、「日本人の文化・感性の総索引」と呼ぶべき内容になっています。

日本語の語彙が豊かであること、対象を正確に捉える言葉を持っていることは、日本語で何かを表現する際の重要なポイントです。本書は言葉探しのナビゲーターとして、おおいに役立ちます。『日本語大シソーラス』は、日本語の世界をそのまま本の形に取り込んだ、まさに「シソーラス」=「言葉の宝庫」なのです。


20数万語句を1,044のカテゴリーに分類。
きめ細かな分類 本書では、まず言葉は1,044のカテゴリーに分けられ、さらにそのカテゴリーの中は「意味の近さ」によって小語群にまとめられています。小語群の数は1カテゴリーにつき、1~30数個まであり、総計14,000語群を数えます。さらに、小語群の中でひとまとまりになるものはセミコロン「;」で区切りました。

→語群一覧はこちら


シソーラスと類語辞典、ここがこんなに違います。
この辞書の特色
1.語句数が圧倒的に多い

和語・漢語・季語・カタカナ語総計20数万語句を収録。のべ語句数では、実に32万語句に及びます。項目数8万項目以下の普通の類語辞典に比べ、圧倒的な語句数です。たとえばカテゴリー「良い」には、483語もの語句が収録されています。

2.同じ語句がさまざまな語群に登場

言葉は多義的なものです。その実態に則して、意味が複数の語群に及ぶ語句はそれぞれの語群に収録しました。それらは「索引」や本文中に埋め込まれた「参照番号」で縦横無尽に行き来できるよう作られています。

3.意味の同一性よりも連想関係を重視

文章の作成においては、「良い」→「結構」「グッド」のような類似表現の入れ換えだけでなく、より発展的な言い換えが効果的なことがあります。シソーラスは、厳密な意味の類似性よりも連想関係を重視しているので、「良い」→「旬」「三拍子揃う」「御見事」のような、頭で考えていたときには思いつかない言い換えが可能です。

4.品詞別を廃しました

言葉を実際に使うときには、品詞は区別されません。シソーラスでは「簡単」「イージー」「楽勝」「分かり易い」「話が早い」「初歩」のように、連想の順に従い語句を並べてあるので、言葉探しがスムーズです。

5.索引が決め手

本文987頁に対して、索引はなんと552頁に及びます。それは<1>ひとつの語句を連想に基いて丁寧に分類し、<2>語群の番号だけでなく語群名も表示したためです。索引を見ただけでその語句の意味の広がりが実感でき、簡単な国語辞典としても使えます。


こんなシーンにシソーラスは役立ちます。
シソーラスの使い方
言い換える言葉を探す

たとえばカテゴリー「良い」ならば「優良」「良好」「結構」「悪くない」「問題ない」「ノー・プロブレム」「捨てたものではない」「満更でもない」「上等」「上出来」など、483語を収録。関連の深い言葉は隣り合って表示されており、ぴったりくる表現がきっと見つかります。

言葉の広がりを知る

たとえば「てをあげる」を索引で見てみると、「手を伸ばす」「殴る」「選挙」「諦める」「成らず」「暴力を振るう」「未完」「降伏」などの語群に収録されているのがわかります。本文で実際に「手を伸ばす」の語群を見てみると、「手をあげる」のまわりには「諸手を挙げる」「手を上げろ」「ホールドアップ」などが見つかり、さらに「手を上げろ」から「じたばたするな」「止まれ」…というように、言葉の網目が無限に広がります。

飛躍した表現を探す

本文に丁寧に埋め込まれた参照情報によって、語群間を縦横にジャンプできます。「栄える」→「繁盛」→「千客万来」→「日参」→「御百度を踏む」→「常宿」→「安ホテル」…というふうに、言葉の飛躍を楽しみながら、意外性のある表現が探せます。

言葉の使い方を知る

たとえば「ころころ」を索引で見てみると、「太い」「円」「回転」「倒れる」「転ぶ」「肥満する」「笑う」「下駄」「鳴声(蛙ほか)」などの語群に収録されていることがわかります。季語や商品名など、使うべき言葉が先に決まっていて、文章や表現を後から考えなくてはならないときのサポートに便利です。


【この辞典を推薦します】********************************

  → 「面白いシソーラス」(水谷靜夫/東京女子大学名誉教授)
  → 「待望久しい類語辞典」(山口明穂/中央大学教授)
  → 「言葉の宇宙を広げる」
       (堀内克明/元明治大学文学部教授・現リセケネディ辞書研究所教授)
  → 「最高の助言者」(柳瀬尚紀/英文学者・翻訳者)


【この辞典の使い方】**********************************
索引を媒介に日本語を縦横無尽にジャンプ!

<例>:「さっぱりした味のサイダー」の、
    「さっぱりした」に変わる表現を探したいのですが?

<1>まず索引で目当ての語句を探し、
<2>求める意味と最も近い下位項目を選ぶ。
索引組方見本-1


<3>本文でその語群を見ると、
  探していた語句および隣り合う意味の語句がみつかる。
本文組方見本-2


<4>番号のついた語句を手掛かりにして、
  さらに別の語群へと探索を続けることができる。
本文組方見本-3


◆たとえば……………………………………………………………

・「さっぱりした」→「爽快」→「爽やか」→「さやか」・・・・
    網の目のように張り巡らされた、日本語の意味の連鎖がわかります。

・「爽やか」→「颯爽」「清清しい」「心が澄む」・・・・
    近くに並んでいる語から、一つの語の持つ意味の広がりが見えます。

・俳句やコピー、文章の作り替えにも・・・・
    「サイダーの さわやかな味 雲流る」 の表現を変えたい!
      →「サイダーの 爽爽(さわさわ)し味 雲流る」
      →「サイダーの 澄みわたる味 雲流る」
      →「サイダーの さわやいだ味 雲流る」 ……