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みんこく2

「指恋」、「こそアド」、「糸婚」……。
若者たちの生態が赤裸々に映し出された約1200の新語を収録。



たとえばこんな項目が…

ゆびこい 【指恋】 (1) 好きな人と携帯でメールをやりとりすること。また、その相手に自分の思いを伝えようとすること。(2) 携帯のメールでのやりとりを重ねるうちに、いつしか恋愛関係に発展すること。(3) 携帯電話の出会い系サイトなどを通して、メールなどで簡単に告白し、つきあうこと。「指恋は真実の恋ではない」。

こそアド こっそりメールアドレスを交換すること。「おい、こそアドしてたのかよ。抜け駆けだー」。[関連] 赤(せき)る [補注] 携帯電話間での赤外線通信の普及にともない急増した。

ましょこ 【マショ子】 程度の軽い魔性の女の子。

じみへん 【地味変】 目立たないが、実は変であること。「彼の前髪はよく見ると地味変だ」。◎「ジミ・ヘンドリックス」のもじり [補注]アメリカの黒人ロック・ギタリスト。日本では「ジミヘン」というニックネームで親しまれている。

業務用 【業務用】 常識はずれに大きいこと。「僕の心は業務用だよ」。

ししゃもあし 【ししゃも足】 スポーツなどにより、鍛えられてししゃものような形になったふくらはぎ。「あの子、超ししゃも足!」。

やにくら 【ヤニクラ】 たばこを吸って、貧血のようにクラッとすること。




もくじ

第1章 恋の新語 【指恋】【こそアド】【友告】【いちずっぱい】……
恋愛や男女関係にまつわる言葉161
[コラム] 気になる異性の呼び方あれこれ:「~男」編/「~子、~女」編

第2章 「~る」「~い」の新語 【過疎る】【アベる】【タラい】【薔薇い】……
「~る」「~い」をともなう省略形の動詞・形容詞162
[コラム] 省略されやすい普段使いの言葉:「~弁」編/「~勉」編

第3章 叫びの新語・オノマトペの新語 【しぱしぱ】【もふもふ】【姫】【盛り】……
従来の日本語にはなかったオノマトペ・接頭辞116
[コラム] 乱造される接頭表現:「程度が高い・激しい」編/「最高レベル」編/「その他もろもろ」編

第4章 もじりの新語 【甘下り】【イキリコ豚】【国理算】【老働】……
もともとある言葉をもじったダジャレ新語99

第5章 世相を映した新語 【東国ばる】【モナる】【トーキングプア】【モンペ】……
社会問題から発生した旬の新語77
[コラム] IT時代ならでの新語たち:「~電」編/「~メ」編

第6章 なぞらえた新語 【オフサイド】【閣下】【自宅警備員】【焼き場】……
もともとある言葉の意味を援用した新語103

第7章 広がる新語 【炎上】【オタクション】【きよぶた】【ときとば】……
意味や用法、省略形など、さまざまな変化を遂げる、新しい日本語たち267
[コラム] 無限に広がる「友だち」語:「つきあいの形式」編/「つきあいの深さ」編/「つきあいの長さ」編/「つきあいの属性」編

[付録] 最新KY語コレクション 昨年、【KY】空気読めないで日本中を席捲した「KY式日本語」の最新版156
【AT】あなたとは、違うんです 【DSI】どげんかせんといかん 【KB】金髪ブタ野郎 【NH】なる早 【SU】センス疑う 【TD】ツンデレ 【TK】地上なのに圏外




頁見本

第1章 恋の新語
【恋の新語】 人がもっとも強く伝えたいという想い。
それはきっと「恋」――。
歴史を顧みれば、
恋が引き起こした戦争すらある。br そんな強い力を持つ「恋」にとって、
言葉を紡ぐくらい、造作のないこと。

頁見本 その1(P8-9)
頁見本 その2(P26-27)
【コラム2】

第2章 「~る」「~い」の新語
【「~る」「~い」の新語】 日本語は、漢語をはじめ、 さまざまな国の言葉を柔軟に取り込んできた。
今、その取り込みの圧倒的な主役は「~る」「~い」の形。
この二つの形の新語が外来語はおろか、日本語そのものまで飲み込もうとしている…。

頁見本


第3章 叫びの新語・オノマトペの新語
叫び・オノマトペ 言葉は不完全で不自由なもの。
伝えたい気持ちを表す適当な言葉が必ず存在するとは限らない。
そんな欲求不満が産みだしたのが、
「叫びの新語」や「オノマトペの新語」。

頁見本

第4章 もじりの新語
もじりの新語 ダジャレに対する世間の目は冷たい。
しかし、どんなに疎まれようとも、
ダジャレはしたたかに生きつづける。
この言葉を「もじる」知的な遊戯(!?)は、 世代の壁を越えて、口の端に上りつづける。

頁見本

第5章 世相を映した新語
世相を映した新語 享楽のバブル時代から、
閉塞した現在へと時は移り、
「アッシー」「メッシー」から、
「アラフォー」「おひとり様」へと、
流行のありようも変わった。
いつの時代も「世相を映す」のが、
言葉という鏡――。
明日の言葉はどんな世相を映し出すことだろうか。

頁見本 その1(P132-133)
頁見本 その2(P138-139)
コラム9

第6章 なぞらえた新語
KY式日本語基本単語帳 何かにたとえて説明すると、
理解がしやすくなる。
予期せぬ相似点が浮かび上がることや、逆に、真意を曲解されることもある。
何かを何かに「なぞられる」ことは、
難しいが楽しい言語行為。

頁見本

第7章 広がる新語
KY式日本語基本単語帳 言葉は、増殖し、あふれて、
その中に人々を飲み込んでいく。
いまの、この瞬間も、
「広がり」つづける新語の海。
あふれる新語の暴力的な波の中を
どのように泳ぎつづけていくべきか
――。

頁見本