運動部活動の理論と実践

運動部活動の理論と実践
著者 友添秀則 編著
ジャンル 書籍 > 体育 > 体育指導実践
出版年月日 2016/09/10
ISBN 9784469268034
判型・ページ数 A5・306ページ
定価 本体2,300円+税

内容

一人ひとりの生徒が輝く運動部活動を実現する

運動部活動は全国のほとんどの学校で取り組まれ、学校生活に彩りを添える教育活動である。一方で、体罰・暴力、勝利至上主義、顧問教師の過重労働などが問題視されている。本書は、多くの問題を抱える運動部活動を改善し、その意義を実現するために、部活の歴史やあるべき姿から、実務的な知識や科学的な指導法まで網羅した、これからの部活指導に必読の書である。大学テキストにも最適の内容。

目次

まえがき

第1章 めざすべき運動部活動像

1-1 これから求められる運動部活動とは
 1 運動部活動とはなにか
 2 運動部をめぐる競技と教育の論理
 3 運動部活動の外部化をめぐって
 4 学習指導要領における運動部の位置づけ
 5 運動部活動における体罰や暴力
 6 よいスポーツ指導の特徴とよい指導者に求められる能力
 7 これからの運動部活動を求めて
1-2 子供を育む運動部活動の意義と社会的役割――教育社会学の観点から
 1 学校生活と日本社会に密接に関わる部活動
 2 学業と部活動の関係の検討
 3 部活動の意義・社会的役割の検討
 4 部活動の課題とこれからのあり方
1-3 地域を育む運動部活動のあり方
 1 地域づくりと運動部活動
 2 少子社会における運動部活動と社会力
 3 地域に開かれた運動部活動と外部指導者
 4 地域のなかの運動部活動

第2章 運動部活動の歴史

2-1 運動部活動とスポーツ根性論
 1 「競技」か「教育」か、あるいは「根性」か
 2 1960年代の人々の精神状況と「根性」の変容
 3 スポーツ根性論の成立
 4 学校教育、社会教育への浸透
 5 歪んだ実践
 6 「大松イズム」のインパクト
 7 スポーツ根性論批判
 8 運動部活動とスポーツ根性論のこれから
2-2 運動部活動の「社会的意義」の変遷
 1 運動部活動の「社会的意義」
 2 拡大してきた運動部活動
 3 終戦直後~1950年代──戦後教育改革と民主主義
 4 1960年代──東京オリンピックと競技力向上
 5 1970年代──スポーツ機会と平等主義
 6 1980年代──非行問題と生徒指導
 7 1990年代~2000年代──教育問題としての運動部活動
 8 まとめ
2-3 運動部活動の教育制度史
 1 運動部活動と教育制度
 2 学習指導要領の変遷
 3 指導要録における評価
 4 対外試合基準の変遷
 5 教員の職務としての位置づけ
 6 今後の論点

第3章 運動部活動と安全、事故対応

3-1 運動部活動の安全対策と事故への対応
 1 スポーツ外傷・障害にどう向き合うか
 2 代表的なスポーツ障害とその予防策
 3 頭部外傷
 4 運動部活動の安全対策
 5 名古屋市立向陽高校の柔道死亡事故とその後の対応・取り組み
 6 事故への対応
3-2 運動部活動の事故をめぐる法律知識
 1 運動部活動中の事故の態様
 2 学校管理下での事故の発生状況
 3 運動部活動中の事故に対する2つの誤った意見
 4 事故の原因は「無知と無理」
 5 運動部活動での事故を予防するための想像力
 6 紛争になるような事故を防ぐ方法

第4章 運動部活動の指導に活かすスポーツ医科学

4-1 児童・生徒の発育発達と練習内容
 1 発育発達と指導
 2 一般的な発育パターン
 3 スキャモンの発育曲線にみる部位別の特徴
 4 神経系の成熟にともなう動きづくりの重要性
 5 骨や骨格筋の成熟
 6 発育ステージを考慮した運動機能の発達
 7 一人ひとりの体の発育発達に合わせた部活動
 8 学校種別にみた運動部活動
 9 発育状況を確認してからのトレーニング
4-2 スポーツ医科学の知見を指導に活かす
 1 体をつくるための運動と食事、睡眠の働き
 2 スポーツライフマネジメントとその実際
 3 コントロールテストの活用
 4 セルフメディカルチェック
 5 ウォームアップの生理学的な意義とその実際
 6 クーリングダウンの生理学的意義とその実際
 7 水分補給と競技力、熱中症予防
 8 運動部活動における指導の成功例と失敗例
4-3 生徒の悩みに向き合うスポーツカウンセリング
 1 運動部活動と生徒の悩み
 2 スポーツカウンセリングの技法
 3 スポーツカウンセリングの理論
 4 カウンセリング・マインドをもった運動部顧問
4-4 運動部活動に活かすグッドコーチング
 1 運動部活動の指導とコーチング
 2 効果的なコーチング
 3 コーチに必要とされる知識
 4 ジュニアスポーツのコーチング
 5 コーチの職務
 6 コーチとしての学び
4-5 生徒の動機づけを高めるコーチング
 1 なぜ動機づけを理解しなければならないのか
 2 生徒の「やる気」をいかにして高め、引き出すか
 3 集団の意欲を高めるリーダーシップ
 4 言葉がけでやる気が変わる

第5章 運動部活動を豊かにするマネジメント

5-1 運動部活動に求められるマネジメントとは
 1 マネジメントとは
 2 運動部活動のトータル・マネジメント①──計画化
 3 運動部活動のトータル・マネジメント②──組織化
5-2 運動部活動の指導を振り返る複眼的な視点
 1 部活動の指導に組織的に取り組む必要性
 2 部活動を振り返る視点を全教職員で共有する
 3 部活動の教育目標を設定する
 4 生徒個人の目標設定(4観点の利用)
5-3 教員に求められる運動部活動の知識とスキル
 1 教員をめざす人たちへ
 2 運動部活動の位置づけ
 3 生徒主体の運動部活動へ
 4 クラブの運営も自分たちの手で
 5 クラブ文化が人を育てる
 6 同僚教員との協働体制の構築
 7 中体連・高体連での仕事
 8 保護者との関係
 9 広報活動について
 10 運動部活動のこれから
5-4 威嚇的な言葉の指導から生徒の尊厳を高める言葉の指導へ
 1 運動部活動と「言葉」
 2 人権感覚を育むコミュニケーションスキル
 3 「名前」の呼び方は人格を尊重する姿勢の基本
 4 人の尊厳を損なう「言葉」、人の尊厳を高める「言葉」
 5 対立を激化させる「言葉」を知る
 6 人格と尊厳を大切にしあう「言葉」を意識する
 7 人権感覚に支えられた言葉がコミュニケーションの質を高める

第6章 運動部活動の実際

6-1 補欠ゼ口、引退なし、自主運営のサッカーリーグ
 1 原体験としての運動部活動体験
 2 ユースサッカーにリーグ戦を──DUOリーグ創設(1996年)
 3 DUOリーグ創設の理念──学校運動部は“スポーツ”を育んでいるか
 4 公認リーグ創設をめぐって──学校教育とスポーツの狭間(2004年)
 5 遊び心を取り戻せ──スキンプロジェクト(2007年)
 6 そして今
6-2 心身の発達状況を考慮した中学生期の陸上競技部の実践
 1 趣味の世界としての運動部活動
 2 陸上部に入部する中学1年生と種目選択
 3 練習計画に一工夫
 4 大会、記録会への参加
 5 保護者会は必要か?
6-3 運動部部活動の新しいカタチ――学校と行政、民間企業による連携
 1 運動部活動の新しいカタチ
 2 企業派遣のプロコーチ導入は必然
 3 顧問もプロコーチの指導に関心
 4 将来の運動部活動の姿は
6-4 生徒の多様なニーズに応える“総合スポーツ同好会”
 1 生徒の多様なニーズと現状の部活動のズレ
 2 総合スポーツ同好会の設立に向けて
 3 活動の概要
 4 同好会の現在
 5 総合スポーツ同好会が「架け橋」に
 6 生徒の多様なニーズに応えるために
6-5 専門外の種目をどう指導するか
 1 筆者とソフトテニス
 2 質の高い集団を作る
 3 プレッシャーに打ち勝つ勇気をもつ
 4 人に負けない自分の武器をもつ
 5 絶対的な量と反復練習で自信をもつ
 6 信頼関係を築く
6-6 アメリカの運動部活動
 1 シーズン制、トライアウト制
 2 各州の高校体育協会と各校のアスレチックディレクターの存在
 3 活動の財源
 4 指導者報酬
 5 活動する権利を求めて
6-7 イギリスの運動部活動
 1 イギリス中等学校での剣道部
 2 考察および我が国の運動部活動との比較

付録――運動部活動での指導のガイドライン

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