思わず使ってみたくなる知られざることわざ

思わず使ってみたくなる知られざることわざ
著者 時田昌瑞
ジャンル 書籍 > 日本語・日本文学・日本語教育・国語教育 > 国語史・方言
出版年月日 2016/09/10
ISBN 9784469213553
判型・ページ数 四六・210ページ
定価 1,870円(本体1,700円+税10%)

内容

人生に効く、ことばの妙薬

日々の暮らし、ビジネスシーン、喜怒哀楽もろもろの局面で活用できる、珠玉のことわざたち。歴史の中で忘れられていた知られざることわざを、会話やスピーチのスパイスに、文章のちょっとした味づけに、使いこなしてみては。

目次

一 生きるための教訓
 明日と己くそが無ければ生きられぬ
 根を深くして蔕を固くする
 茨も花持つ
 櫓櫂の立たぬ海もなし
 好きの道に辛労なし
 出船に船頭待たず
 風見て帆を使え
 愚痴は去年に笑顔は今年
 笑いは人の薬
 苦労屈託身の薬
 高い所に上がらねば熟柿は食えぬ
 寝ていて牡丹餅食えぬ
 足らぬは余るよりまし
 寺に入っては坊主になれ
 味噌に入れた塩はよそへは行かぬ
 敵と己を知る者は勝つ
 敵の助言にもよくば就け
 角ある獣は上歯なし
 正宗の刀も持ち手による
 人の弓は引くな 
 火消しの家にも火事
 鷹の目にも見落とし
 鳶も居住まいから鷹に見える
 空飛ぶ雁を吸い物に当てる
 人の背中は見ゆれど我が背中は見えぬ
 我が影は踏まれず
 冗談とフンドシはまたにしろ
 神へも物は申しがら
 言葉は立ち居を表す
 切った口は治せるが言った口は治らぬ
 嘘をつかねば仏になれぬ

二 日々のくらしと人生
 人間一生二万日
 亀の年を鶴が羨む
 内の鯛より隣の鰯
 蟻と蟻にも礼儀あり
 手を出したら負け
 窮して後に工なり
 河豚にも当たれば鯛にも当たる
 松は千年竹は万年
 身に勝る宝なし
 新しい医者と新しい墓には行くな
 起きて働く果報者
 左は勝手右は得手
 世の中の人の心は九分十分
 月日も変われば気も変わる
 骨は朽ちても名は朽ちぬ
 穴より出て穴へ入る
 倹約とケチは水仙とネギ
 寺にも葬式
 一度焼けた山は二度は焼けぬ
 餡汁より団子汁
 苦を知らぬ者は楽を知らぬ
 悲しみの一時は楽しみの一日より長し
 人の命は千金より重し
 地獄極楽はこの世にあり
 鯒の頭は姑の知らない肉がある
 褐を被て玉を懐く
 人貧しければ智短し
 利口貧乏馬鹿の世持ち
 歯亡びて舌存す
 餅はゆがんでも大きいのがよい
 遠くの火事より背中の灸
 夏座敷とカレイは縁端がよい
 学ぶ門には書来る
 学に老若の別なし
 酒は詩を釣る色を釣る
 酒は先に友となり後で敵となる
 猿の花見
 酒蔵あれど餅蔵なし
 左団扇に日酒を飲む

三 ビジネスと社会
 信用は無形の財産
 三日先知れば長者
 片手で錐はもめぬ
 大功を成す者は衆に謀らず
 長くば継げ、短くば切れ
 鯨の喉にも骨が立つ
 一指痛んで身安からず
 損した港に船つなげ
 安物買うて鼻落とす
 瓜売りで売り損なう
 千羊は独虎を防ぐことあたわず
 衆口金を鑠す
 鎮守の沼にもヘビはすむ
 名馬に癖あり
 孔雀は羽ゆえに人に捕られる
 壺の中では火は燃えぬ
 猟は鳥が教える
 豆腐も煮れば締まる
 芋頭でも頭は頭
 錦は雑巾にならぬ
 後這う蟹が餅ひろう
 車は三寸の楔を以て千里の道をかける
 仕事のないほど辛い仕事はない
 鳥疲れて枝を選ばず
 口が動けば手は休む
 手があけば口があく
 夏歌う者は冬泣く
 仕事幽霊、飯弁慶
 食わせておいて、さて、と言い
 世間のシジミ門前のハマグリ
 芸は身を助けぬ籠の鶉
 夜昼あって立つ世の中

四 家族・友人・人づきあい
 愛は愛を生む
 合わぬ蓋あれば合う蓋あり
 女房に惚れてお家繁昌
 貞女立てたし間男したし
 色と欲は死ぬまで離れぬ
 金魚の刺身で美しくても食えぬ
 畑あっての芋種
 千金を子に譲らんより一芸を教えよ
 藪の外でも若竹は育つ
 子を養いて老いを防ぐ
 蜜柑金柑酒の燗親は折檻子はきかん
 子供叱るな来た道じゃ、年寄り笑うな行く道じゃ
 怒れば鬼となり喜べば仏となる
 年寄りの強情と昼過ぎの雨は止まぬ
 年寄りの孫気違い
 朋友は六親に敵う
 宝は多くの友を集む
 垢は擦るほど出るあらは探すほど出る
 下手な按摩と仲裁は始めより悪くなる
 悪かったも勝ったの内
 明鏡も裏を照らさず
 握れば拳、開けば手の平
 理詰めより重詰め
 心は丸く爪は角
 茶の花香より気の花香

五 風土・文化・歴史
 花咲く春に逢う
 時節の梅花春風を待たず
 花も時節を待ちて咲く
 根が無くても花は咲く
 山吹は花は咲いても実がならぬ
 野菊も咲くまではただの草
 紅葉に置けば紅の露
 紅は染むるに色を増す
 日月は曲がれる穴を照らさず
 湧く泉にも水枯れあり
 風雨震雷は天地の御政事
 天から横に降る雨なし
 谷の流れも雨降れば濁る
 月雪花に酒と三味線
 雪中に炭を送る
 民の口を防ぐは川を防ぐよりも甚だしい
 一年の兵乱は三年の飢饉に劣る
 大軍に関所なし
 強き者戦いに勝つにあらず
 金を奪う者は殺され国を奪う者は王になる
 刀は抜かざるに利あり
 火で火は消えぬ
 釈迦に宗旨なし
 仏に刻めば木も験あり
 仏に方便聖人に権道
 苦しければ鶉も木に登る
 どこの鶏の声も同じ

六 さまざまなことわざ
 青き眼鏡をかければ物みな青し
 蒔絵の重箱に牛の糞盛る
 蛸に骨なし海月に目なし
 韮ニンニク握り屁
 ドジョウの尾に蛇が食いつく
 医者のいの字は命のいの字
 紅炉上一点の雪
 金があれば馬鹿でも檀那
 話の名人は嘘の名人
 貰う物なら元日にお弔い
 庄屋の奥さんも言うてみにゃ判らぬ
 鼻糞で行灯張る
 井戸から火がでる
 牛ほどな蚤
 憚りながら葉ばかりだ
 思案に如くはなし坊主にカカアなし
 梨の木の下の昼寝
 清正の雪隠でやりはなし
 転べば糞の上
 鍋とスッポン

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