源氏物語と皇権の風景

源氏物語と皇権の風景
著者 小山利彦
ジャンル 書籍 > 日本語・日本文学・日本語教育・国語教育 > 日本文学
出版年月日 2010/05/20
ISBN 9784469222128
判型・ページ数 四六・386ページ
定価 4,620円(本体4,200円+税10%)

内容

源氏物語の舞台を実証的に読み解く

至高の栄達を遂げる光源氏の〈皇権〉は、平安京の聖なる空間と信仰に支えられていた――。長年、源氏物語の舞台を自分の足で歩いてきた著者が、文献資料や古絵図、宮中祭祀の調査に加え、近年の考古学の発掘成果をも取り入れて物語の舞台を実証的に読み解き、その基底に流れる思想・信仰を探る。

目次

序に代えて――文学から見える平安京

第一章 源氏物語の聖なる風景
 一 光源氏の皇権とその風景
 二 光源氏と嵯峨天皇の風景――嵯峨御堂の「滝殿」
 三 光源氏を支える聖空間――雲林院・紫野斎院、そして賀茂の御手洗
 四 光源氏の皇権と信仰――平安京勅祭の社、賀茂と石清水
 五 光源氏の皇権と聖宴――御神楽と東遊び
 六 光源氏における住吉の聖宴――東遊びと御神楽の資料から

第二章 平安京の地主神、賀茂の神と源氏物語
 一 賀茂の神降臨の聖なる風景――光源氏の聖性の基底
 二 賀茂の神の聖婚――「葵」と「逢ふ日」
 三 源氏物語の女君とイツキヒメ――大斎院選子内親王と源氏物語への連関
 四 朝顔の斎院と光源氏の皇権
 五 光源氏物語の総括――幻の巻における賀茂祭

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