中国儒教社会に挑んだ女性たち

中国儒教社会に挑んだ女性たち
著者 李貞徳
大原良通
ジャンル 書籍 > アジア・漢学/漢字文化 > あじあブックス
シリーズ あじあブックス
出版年月日 2009/12/08
ISBN 9784469233094
判型・ページ数 四六・192ページ
定価 1,760円(本体1,600円+税10%)

内容

六世紀の中国で起きたジェンダー問題

六世紀の中国で、ある一人の女性を襲った悲劇が、その法律の運用をめぐって論戦に火をつけた。当時の儒教社会における法律は女性たちをどのように扱ってきたのか。男尊女卑を建前とする儒教倫理に挑んだ女性たちの姿を文献史料から読み取っていく。

目次

訳者から読者へ
自序
凡例

プロローグ
 昔と今と
 民法親族編の修正
 専制君主と父系倫理の法制化

悲劇の始まり
 ★(フ)馬の姦通と公主の流産
 父系家族倫理
 罪人のための弁護
 抗議の却下
 悲劇はどこにあるのか

不倫の恋――姦通の罪と罰
 姦夫の刑
 嫉妬で浮気を防ぐのは、もう一つの婦徳
 淫婦の罪

家の恥を外に出さない――夫婦間暴力と女性の地位
 「闘律」によって暴力を処罰する
 男性暴力
 法律上の手続き、験傷(実況見分)・保辜(ほこ)(被害者の観察期間)と「非公室告」
 女性暴力
 南北の差
 誰が自分の母親か
 男女の別有り

生きては婚家の人となり、死しては婚家の霊となる――法律に見る女性と家族
 容隠
 族刑と連座
 離婚して禍をさける
 嫁に出れば夫に従う
 女性の弱さに同情する

雌鶏時を告げる女性家長
 皇帝権力と司法
 内朝から外朝へ
 法律家の家系
 鮮卑の女性
 女君政治
 霊太后の立身出世とその影響
 武則天の革命

エピローグ
 歴史的観察
 現代を再考する

参考文献
訳後私語

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