エイジアン・パワー 下

Asian Power and Politics  The Cultural Dimensions of Authority

エイジアン・パワー 下
著者 ルシアン・W・パイ
園田茂人
ジャンル 書籍 > アジア・漢学/漢字文化 > アジア
出版年月日 1995/04/10
ISBN 9784469290714
判型・ページ数 四六・362ページ
定価 2,420円(本体2,200円+税10%)

内容

壮大なアジア論・アジア人論の名著の全訳!

西欧との比較において、権力の「温情主義」がアジアの共通項と指摘し、東アジア、東南アジア、南アジア各国の政治文化や経済発展がその国の権力観や権威観に左右されるメカニズムを鋭く分析。アジアの将来を大胆に予測する、壮大なアジア論・アジア人論の名著。待望の完訳。

目次

第7章 中国――幻想としての全能感
 一 大一統の政治文化
 二 一枚岩的権威の構造
 三 地方王国への恐怖
 四 専門家の否定――知識人に対する矛盾した態度
 五 心地よい依存症
 六 拡散する責任
 七 不可解な政治力学
 八 個人的な謙信と忠誠
 九 厄介なイデオロギー
 十 官僚組織のメカニズム
 十一 前途多難な近代化

第8章 韓国・台湾・ヴェトナム――躍動する儒教社会
 一 韓国――冒険主義的な政治文化
 二 台湾――儒教的な反政治体制
 三 ヴェトナム――小さな龍・おおきな「覇権主義者」
 四 文化の主題への三つの変奏曲

第9章 マレーシア
 一 中国系リーダーシップのジレンマ
 二 揺れ動くマレー的権威
 三 変革への多難な道

第10章 イスラム諸国――改革派と原理派の拮抗
 一 イスラム・ナショナリズムの抱える矛盾
 二 突発暴動の可能性
 三 イスラム国家とは何か?
 四 個人的な徳としてのイスラム的権力

第11章 エイジアン・パワーの実態――「表」の構造と「裏」の関係
 一 日本――微妙な関係と堅固な構造
 二 中国――脆弱な関係と短命な精度
 三 東南アジア――固定的な関係と不安定な制度
 四 南アジア――権力の二重構造

第12章 温情主義と依存の勝利
 一 復活する温情主義的権力
 二 依存の心理力学
 三 温情主義的権威の特性
 四 依存の肯定的側面
 五 政治的近代化のアジア的展開
 六 民主化の展望
 七 アジア的近代化モデルの誕生?

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