内容
生徒が発見する表現のおもしろさ
俳句にちりばめられた表現のおもしろさを解き明かしながら、レトリックとは何か、その原点を考える。生徒の心をとらえる新しい表現指導を提唱する。
目次
1 レトリックとは何か
言語表現原理としてのレトリック
1 レトリックの起源
2 レトリック指導の衰退とその反省
3 レトリックの研究から見えるもの
2 “レトリック”原点の指導
一 “レトリック”原点の指導
1 レトリック指導の問題点
2 俳句から学ぶ表現効果
3 レトリック追求の原点
二 俳句における基本的表現方法
1 佐々政一「俳句の修辞」「俳諧の修辞」から
2 「配合」と「配合を仮らざる俳句」
3 「殊語」と「汎語」
4 「比喩」
5 俳句で教える基本的表現方法
三 授業の実際
1 全体計画
2 授業の実際1 対比の表現方法を中心に
3 授業の実際2 取り合わせの表現方法を中心に
4 授業の実際3 生徒自身でみつける効果的な表現方法
四 レトリック指導の復活 ―修辞学受容の歴史から―
1 衰退したレトリック指導の現状
2 修辞学受容の出発点
3 科学としての修辞学
4 技術としての修辞法
5 レトリック指導復活のために
3 レトリックの原点に立つ「表現」指導
一 『宇治拾遺物語』表現教材としての利用
1 表現教材化の視点
2 「落ち」の構造を楽しむ指導
3 説話のエネルギーを利用した表現指導
二 作文の基礎練習としての論理的文章の要約
1 推論の力の必要性
2 「論理的文章の要約」の現状
3 文章構築としての要約
三 要約文の表現原理
1 「要約」と「場」
2 「要約」と「主体」
四 「表現技法」に主眼をおいた短歌指導
1 「表現技法」とはなにか
2 「表現技法」に目を向けさせる鑑賞
3 短歌から引き出す基本的表現技法