月刊言語2009年11月号

記憶の科学――ことばと外界をつなぐ心の仕組み

月刊言語2009年11月号
ジャンル 雑誌 > 月刊言語(休刊)
出版年月日 2009/10/14
雑誌コード 4091100
判型・ページ数 A5・128ページ
定価 1,026円(本体933円+税10%)
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内容

言語、知覚、情報処理など、認知科学のさまざまな領域で「記憶」は避けては通れない問題であり、認知科学の中心テーマのひとつといえる。では、現在ヒトの記憶はどこまで解明されてきたのか。本特集では認知心理学、脳科学、神経心理学、生物学の最新の知見を基に、語、意味、文法からことばの産出と理解、知覚情報の処理に至るまで、多角的に記憶の実像に迫る。

目次

記憶はことばの生成にどのように働いているのか(清水寛之)
幼児の初期語彙における意味カテゴリとその学習過程(小林哲生)
言語性記憶の喪失から見た脳内の認知機構(小森憲治郎)
作話――つながりが断たれるということ(緑川 晶・河村 満)
記憶とことばの理解をつなぐワーキングメモリ(苧阪満里子・苧阪直行)
シンタクスと記憶(大槻美佳)
ヒトの記憶と他の動物の記憶には違いがあるのか――ワーキングメモリを中心に(川合伸幸)
なぜ高齢者は昔の話をすることが多いのか(辰巳 格)
子どもはなぜ覚え方が下手なのか――子どものメタ記憶の発達を認知能力の発達から考える(金城 光)
【巻頭エッセイ】
マニフェストの言語力(内田 樹)
お乳の目薬(小関智弘)

【連載】
リレー連載▼ラングスケープ――言語研究の動向《20》
  「言語進化の論理的問題」に挑む(藤田耕司)
リレー連載▼私のフィールドノートから《35》
  チベット語(星 泉)
連載▼臨床現場から見えることばの風景《11》
  ブローカ失語の病態と部位の関係(毛束真知子)
連載▼adワード・ウォッチング《71》(岩永嘉弘)
●チャレンジコーナー(鍋島弘治朗)
連載▼亀井肇の新語・世相語・流行語《104》(亀井 肇)

【特別記事】
《日本言語学会第138回大会》報告(風間伸次郎)

【口絵】
たびそら――アジアからの贈り物《11》 フィリピン(三井昌志)

言語空間▼[読者のページ]
書評空間▼[批評のページ]言語学の領域( I )(評者=廣瀬幸生)/思考する言語(上)・(中)・(下)(評者=西村義樹)/記号の思想 現代言語人類学の一軌跡(評者=片岡邦好)
言語圏α▼[ことばの書架]日本語表現で学ぶ入門からの認知言語学/手話の世界を訪ねよう/「言いさし文」の研究/移民時代の言語教育/裁判とことばのチカラ/ていうか、やっぱり日本語だよね。
言語圏β▼[ことばの資料]
研究会だより
次号予告・前号内容
表紙イラスト《文化人形》(井村治樹)
表紙デザイン(鳥居 満)


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