新英文法選書8 関係節

1990年度市河三喜賞受賞

新英文法選書8 関係節
著者 太田朗
梶田優
長原幸雄
ジャンル 書籍 > 英語・英語学 > 英語・英語学
出版年月日 1990/06/01
ISBN 9784469142181
判型・ページ数 A5・226ページ
定価 2,093円(本体1,903円+税10%)

内容

制限用法と非制限用法の二分法では、関係節の用法はつかめない

関係節とは何かという問いには現在のところ完全な答えはない。関係節であることが既に明らかな構造についても、制限節と非制限節の二分法による従来の説明がうまく当てはまらないこともある。関係節の形をしていても、関係節らしい働きをしていないものもある。逆に、関係節の形をしていないのに、関係節が表すのと同じような意味を表すものもある。本書は、このような問題をどのように考えるべきかを生成文法の「統率と束縛の理論」に示された観点から論じ、新しい見方を提示する。 関係節には、従来から認められている制限修飾句・非制限修飾句として働く制限節・非制限節に加えて、名詞の補部として働く関係節もあること、普遍文法の観点から英語を見ることによって、どのようなものが関係節という構造に含まれるかという問いに答えることができることが示されている。

目次

第1章 関係節概説
 1.0 はじめに
 1.1 主要な関係節の分類
 1.2 関係節の基本的形態
 1.3 関係詞の基本的用法
 1.4 制限節と非制限節
 1.5 wh句の移動
 1.6 関係節を導く要素

第2章 関係節の類型学
 2.1 主要部内部型と主要部分離型
 2.2 主要部分離型の空所の実現の仕方
 2.3 英語と日本語

第3章 関連構文と疑似構文
 3.1 不定詞節
 3.2 分裂文
 3.3 疑似修飾語句
 3.4 潜伏疑問文、潜伏感嘆文など
 3.5 副詞節
 3.6 独立関係節

第4章 関係節の細分化と先行詞の問題
 4.1 名詞の後位修飾句の種類
 4.2 補部としての関係節
 4.3 関係節の先行詞の問題

第5章 関係節の位置
 5.1 名詞句の構造と関係節の位置
 5.2 関係節の外置

第6章 関係節を導く要素
 6.1 wh句の使い分け
 6.2 前置詞残留と前置詞前置
 6.3 関係詞の省略

第7章 空所の位置
 7.1 空所の位置の制限
 7.2 再叙代名詞

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